色あせ始めてる
かじりかけの林檎
  真赤に染められた
  この手でそっと触れた

  壊れた日々の
  欠片を拾い集めて
  ただ為す術も無く
  ほら朽ち果ててゆく

どうでもいいものばかり集めて
真赤に実るよ毒蛇林檎
悲しいくらいに華やかな赤で
この世のすべてを塗り換えてあげるわ

人知れず隠した
最後のひと欠片
  今にも踏みつけて
  壊してしまいそうで

酷くありふれた想いで
この身を焦がすなら
吐き捨てた当てつけの言葉も
愛しく見えるでしょう

退屈な日々を積み重ねながら
何も遺せずにただ堕ちて行く林檎
甘く切ない果実は儚く
歪な夜に浮かんでは消えた

見え透いた言葉に
溺れるくらいなら
鋭く突き刺して
この身を貫いて
  紡ぐ言葉で
  鋭く突き刺して
  すべてを投げ出して
  ただ刺し違えましょう

退屈な日々の果てに見つけた
仇討ち闇討ち返り血林檎
『逃げ出したいなら僕をお呼びよ
 一口かじれば連れ出してあげるわ』

歪に実をつけた
真赤な蛇りんご
救いを望むなら
おひとつ召し上がれ

滴る蜜ですら
虫唾が走るほど
あざとく飾られた
痛々しい果実
  滴る蜜も
  残さず吸い尽くし
  種ひとつ残さず
  ただ飲み下せばいい

赤い首もたげて
絡み合う姿は
業火に身を焼かれ
悶える蛇の様に
  赤い指這わせて
  刻み付けたならば
  もう逃がすことなど
  無いと笑うのです

巻きつき咬みついて
すべてを飲み込んで
あなたを誘うよ
戻れない場所まで
  色あせた想いを
  朽ち果てた言葉で
  はなむけに捧ぐわ
  もう戻れないから

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

続・蛇りんご

閲覧数:109

投稿日:2014/03/03 21:58:04

文字数:689文字

カテゴリ:歌詞

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