日は暮れて月の向こうの 相席は偶然じゃない
机上揺れる虹色の火は 沈黙を彩る為だってさ

並んだ皿にフォークとナイフ 君と僕共同作業で
盛り付けるのはもちろん言葉 世間じゃ「会話」と呼ぶんだそうだ

「鮮度が命なんだ。」「タイミングが重要なんだ。」
お調子者が言っていたっけ「全く同感だよな。」
何でもいいから言ったもん勝ち

「酷いモンだ。」

心にない言葉でごめんね 興味がなきゃ口にできなくて
テーブルに並ぶレプリカの果実 嘘みたいに鮮やかなんだ

頭にない話でごめんね 君のことはもうどうでも良くて
僕の言葉で僕が酔うだけ 「簡単なもんだ。」と口火を切った

吐き出した 手に取った 偽った
差し出した 夢に見た 型(かた)成した
それは言の葉だった 繰り返す 繰り返す

吐き出した 手に取った 偽った
差し出した 夢に見た 型(かた)成した
「まるで僕らのようだ。」

見上げる 烏合の衆
「何かおかしいか?」

陰気(カルキ)臭いのが原因 グラスで掛け合う批判の弁
「本当のことは要らないから。」吐き捨てられた言葉が刺さっていた

悪かったのは僕では無く やつらって話もあるんだが
何なんだ腑に落ちない 結局胸には大きなコルクが支えたまんま
その日から言葉が僕を置いていった

流れる月日が作ったんだ 人々の声との距離のお陰で
今でははっきり見えているよ ヤツらの腸(はらわた)黒いトコまで

余興と本盤の位置付けは とうの昔にもう切り替わった
いつからだっけ?どうしてだっけ?「あぁ、そうだった。」

腹 肺 喉 口から 伝う 伝う言葉を食べる
虚勢 自慢 嘘 批判 皆 皆派手に着飾る

高らかなその声は 裏腹叫んでいるよう
「怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い。」

ヒト程度のヤツの「本当」は 悲しいがたかが知れているんだ
味気なくて食えやしないから 粗末な調味で着飾って

ああ!

真実のみを伝えるだけじゃ 無作法も良いところな現実
無理矢理言葉を噛み砕いて 談笑で食ってる夜もあるような

僕が言うべきは何だろうか? 手にとるべきは何だろうか?
自分を賭けるべき言葉と その生き方を誰か知らないか?

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

テーブルトークマナーズ_歌詞

ボカロオリジナル曲「テーブルトークマナーズ」の歌詞です。

閲覧数:2,880

投稿日:2014/05/01 01:37:25

文字数:916文字

カテゴリ:歌詞

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