【蒼姫ラピス】スウィート・ドリームス【オリジナル】

さわり葉擦れの音聞こえ
涼しい秋の足音
山は淡く濃く美しく赤に染まりゆく
風が髪をなでて過ぎ
その優しさに寂しさつのる
ふと立ち止まり見上げれば
高い木々の梢に
深い赤に染まった秋の葉ひとつ
はらり落ち行く
この心映し...

芽を 開けたら
咲い ていた
光に 向かおうと していた
当たり前のように
空を求め 風を求め
生きよう として いるんだ

僕と私とは似ているね
自然と死ぬまで 生きて みようよ
雨をください...

錆びつく肢体を投げだして
昨夜、夢を見た
羽化する間際
泥々とした蒼
孤独で、それでも惹かれるのなら
賢しい想いだ
瑕疵だらけの涯てに　古びた肖像を砕け
酷薄に
流る命
残滓はあるべき形容...

風が彷徨う音 踊り狂う原色の髪
閉ざされた口元 描く事さえ拒む指
波打つ胸の音 闇を躊躇う爪先
覚悟の眼をしてさ
過去にだけ憧れて
瞳の中の
水晶体が映し出すものは
見飽きてしまった 世界
ねぇ？もしかしたら
あなたが求めていたのは...

『君に夢チュー！？』

自転車こいで 駆け抜けたよ
もう 立ち止まらないと
そう 誓った
(じーてんーしゃーこーいでー かーけぬけたよー
もーおー たちどまーらなーいとー
そー ちかったー)
溜め息ばかり ついてた過去
もう 逃げ出さないよと...

温もりよ 僕を殺して
愛されたかっただけ
癒されたかっただけ
1歩踏み外しただけなのに
この世は1本道だけ？
その手の温もりを
その身の愛情を
1度の罪だけを見られて
遥か彼方に遠ざけられて
やりたい事も消え失せた...