寒空の下 花を探して歩く
暖かい部屋で咲く 豪奢な花は望みじゃない
強いあなたにふさわしい 吹雪にも負けぬ花を
雨空の下 花を探して歩く
花壇に植えられた 煙の染み込む花はお呼びじゃない
清いあなたにふさわしい 穢れなど知らぬ花を
季節は冬 生きとし生けるものは瞼を閉ざす 雪の中
この世にひとつの捧げる花を 遺言を噛み締めながら
恋人たちが抱えた花は弱き花 道に凍える花は穢れし花
嗚呼…君よ
君がのたまいし花は 何処 探し探して 月日は廻る
雪空の下 花を捜して歩く 草花などもはや霞んで見えぬ 焔が消える
雪空の道 倒れ伏した刹那 意識 求めるものを見出した… 駆けてゆく
寒空の下 花を捧げて歩く 答は一つと勘違いしたけど 君は二つ求めていたんだね
助けてくれたのは 君が愛してた よく似た妹
春空の下 花を抱えて歩く あの日捧げた君の華 氷の華はもうないけど
春をたたえ咲き誇る花々 いくらでも捧げ続けよう
君を想いて生きる この華(いのち)
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