今年も
暑い日がやってきた。
梅雨雲を切り裂いて、
焦げるような光が降ってきたんだ。
遠い夏のあの日
ここを歩いていた
あんなにもにぎやかな足音はもう聞こえない
ここで何があったか
もう、
多くの人は忘れてしまったでしょう
だけど今でも悲しげな声を聞く人はいる。
この街はいま、ようやく復興を歩み始めたばかりなのです。
がたごと揺れる荷馬車
滲む滲む情景
白い道
白い群れ
無数の叫び
みんな埋められた。
その命を
吸って
咲いた
夏の花が
柔くなった土の上に咲き誇って。
そして時は流れ流れて
佇む石だけが思うのだろうか。
笑う人が踏んでいくヒマワリを
今日も置き直す人がいる。
悲劇は
今も繰り返されている。
遠い海の向こうで、
きっと誰かが泣いているんだ。
戻ってきた日常
戻らない命
悲しみに置き去られた時と、心ない史実だけが残る
何も何も知らない人は野次る
何か何か知っている人は叫ぶ
ねえ、なんで人はこんなに
他の命を飼うほど身勝手なんだろうね?
あなたにお願いがあります
誰も責めないでください
あの時はみんな必死でした
前例のないことに怯えていました
私達に必要なのは
告発を責める言葉ではなく
より大きな利益のために
申告する勇気を支えることです
あなたにお願いがあります
どうか忘れないでください
過ぎ去った日のことだから関係のないことだからと
目を閉じないでください
忘れた頃にやってきたその日に
また誰かを責めないでください
私が言いたいことは
それだけです
さようなら。
ありがとう。
そして、
ごめんね。
0827のヒマワリ
――――終息三周年に向けて、追悼の詩。
歌詞とも言えない、ただの書き殴り。今更ながら書きました。
なんか、あの時を自分がそこで生きていたんだって思うと、不思議な感覚になります。終わってみてからその壮絶さが分かった私も愚かな人間です。
だから偉そうなことを言える立場じゃないけど、ネットとかで今でも当事者じゃないであろう人たちが面白がってネタにしているのを見ると腹が立つ。
人も動物もみんな傷ついたんだ。テレビや新聞の字面には映らないけど、みんな泣いてたんだぞ。
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想