《イントロ》
裏の裏を突き抜けた
先の扉の奥の奥の奥の方で

鍵穴覗いてみて
見逃さないで
目を閉じても
消えはしないけどね

《A》
掃きだめで書き足した
即興で繋いだ滑稽な
イマジネーション

ゴミ箱に突っ込んだ
曖昧な境界線を
今に描いて


行きはよいよい
帰りは怖いもんで
その気もないなら
keep out!
keep out!

アンロックされた感覚
簡単に戻れやしないのが
世の常で


《B》
後ろの正面だあれ？
囁かないで
「それに近づくな」は
勘違いで

蓋しても塞がんないようで
溢れ出すは承知の上！

《C》
目の前の暗闇覗いた
冷めた目が見下ろしたのは誰？
丑三つ時がまた迫る

塗りつぶされた
真っ黒な情景
認めもしないならば
回れ右して
見てみぬフリでもしやしゃんせ


《A》
翳す処照らす
能書き垂れ流す
正す襟を剥がす
在らぬ字を探す

絡めた指の間
映り込んだ
上面の裏側で

《B》
忘れたいだなんて幻想は
気づかないまま弾けて
消えていった

最初から知ってたんだ
扉の向こうも同じだって

EXITはない

《C》
壊れた時計を抱いて
暗闇に居残るのは誰？
昨日の僕がまた迫る

《D》
立ち尽くすのかい？
それが傷つかないための
唯一のルールでもあんのかい

誰も止めやしない
聞く耳などない？
話す価値はない？
「目は凝らしたかい？」

《C》
開いた穴に誘われて
風に飲み込まれたのは誰？
一秒だって戻らぬなら

塗りつぶしたいの
真っ黒な光景
月が紅く光る
無垢な瞳が
また覗き返す


《C2》
表面も情調も本性も性根も後悔も
全部捨てるは嫌厭で
蓋も焦がして燃え盛る

後ろの正面で囁くんだ
真っ黒な雲の向こう側で
また逢いたいなら
振り返らないで