ルカミク小説です^^ノシ 百合注意
しかし進んでません。でも本望です。いちゃいちゃしてくれww←
そして短いです;; 次ぎは長くするもん!
Side ルカ
初めて彼女を見て、不思議な気持ちになった。
彼女はただぼんやりと佇んでいるだけで、私と目が合うことも、私の興味をふくような行動も、何もしていなかったのに。
紺色の制服。あれは見覚えがある。たしか私の高校の近くにあったはずだ。通学路で何度か見たから間違いないだろう。しかしそれより、目に止まったのは耳からスカートのポケットまで繋がっている白い線。音楽を聴いているのだろうと思った瞬間、ピンときた。
彼女にあの歌を歌ってもらえばいいのではないか?
メイコに頼んで適当につれてきてもらおうかと思っていたけれど、なんとなく、彼女の歌声を聞いてみたいと思った。根拠もなにもないけれど、彼女と縁がありそうな気もしたし。でももしかしたら、それは私の願望で、私はただ彼女に惹かれていただけかもしれない。
「ちょっと、遅いわよ」
「え?え??」
ずかずかと彼女に近づいて、何も考えずに出た言葉がそれだった。後から思えば、私は焦っていたのかもしれない。でもそれにしても、説明不足すぎやしないか?私。
「待ってたわよ。早く行きましょ。時間もないし」
「え、ちょ、どこに?」
「ほら」
彼女の声を聞いて、別になんとも思わなかった。地声なんてもので歌声が分かるとも思わないし、ただ年齢的に、高そうだとは思ったけど。
それから彼女の頭の上にある疑問符が自然と消える頃、私は彼女の歌声を知る。私なんかよりもとっても綺麗で、透明感ある、可愛らしい声だった。
「ちょっとルカ、説明しなさいよ」
「なにをよ」
家に帰ってあの子のことを思い出していると、メイコが声をかけてきた。メイコは両親のいない私の保護者であり唯一の家族だ。遠縁のはずのメイコは、会ったこともない私を気にかけてわざわざ親権を争ってくれた。
『これもなにかの縁よ。家族になりましょっか』
当時中学生になりたての、右も左も分からない私を救ってくれた存在。自分だって社会人になったばっかりだったくせに、あの頃はずいぶんとたくましく見えたものだ。
ベッドでうつぶせになっている私の頭上からさらに声がする。
「今日、なんだっけ……まぁルカと一緒に歌うはずだった子が逃げて新しい子拾ったんだって?今電話きて、説明されたけど」
「説明されたんならいいんじゃない?他に何を聞きたいのよ」
「んー?………なんだろ。こういう事はルカから聞きたかったかなぁって」
「そんな暇なかったじゃないの…帰ってきたばかりで」
「たしかに?」
こうして自分で立つようになって初めて、メイコは自分とあまり変わらないのだなと思うようになった。堂々としていたって不安になることはある。親でも未成年でも、それは変わらない。メイコは自分で首を捻ってどこかへ行った。相変わらず感情的に行動しすぎだと思うわ。いいけど。遠目からなら見てて楽しいし。
私は携帯電話を取り出した。黒の素っ気ない携帯。それを開くとすでにアドレス帳のある人物のプロフィールが載っている。編集したまま閉じて、さっきから開けたり閉じたりを繰り返している。
初音ミク
それには番号とEメールアドレスくらいしか載っていない。血液欄も誕生日欄も空白。けれどなんだか満足している。
「はつね、みく………」
目を閉じると、あの子の声が聞こえる。
「あなたは、だれ………?」
綺麗な声が頭でエコーをかけて流れていく。あとでまた歌を作ろう。今度はあの子の為に、あの子の声がもっと綺麗に聞こえるような、歌を。
Side ミク
え?ありえなくない?一体どういうこと?数十とも数百ともある選択肢をかいくぐって、どうしてこうなっているの?え、ああ、夢か。ですよね。うん。
私はベッドに仰向けになってゴロゴロしていた。というか悶えていた。タクシーの中で教えてもらったアドレスを暗記する勢いで凝視し、書いてある携帯を力いっぱい握りしめて。携帯を壊せばこの夢は覚めるんじゃないかと思った。
「たっだいまーだってば。居るんでしょーミク姉ぇー?」
ばたん!と部屋のドアを開け放った人物は、ずかずかと私のところまでやってきた。黄色い頭。映える白いリボン。名前を間違えて名乗ってしまった従妹のリンちゃんだ。ちなみに外国人の血が少し入っているとかいないとか。
「あ、おかえり、リンちゃん」
「ただいまミク姉。ごめん寝てた?」
「ううん、ゴロゴロしていた」
「なんだー、じゃあおかえりくらい言ってよー、もう」
「あはは、ごめんね」
リンちゃんは相変わらず元気だった。多分帰ってすぐだから学校にいる時のテンションが抜けてないんだろうけど。私の隣に座り、そのまま倒れ込む。一つのベッドに二人で転がるのも、珍しくない。
と、そんな中、家の固定電話が鳴り響いた。
「もう誰だ~? ミク姉出て~」
「はいはい」
家にかけてくるってことは、個人の話じゃないってこと。一度適当に返事ばかりして痛い目にあったリンちゃんはそれからあまり電話に出たがらない。だから電話が鳴った瞬間、私は起きあがる習慣ができている。
「はい、鏡音です」
『あ、私、芸能プロダクションの者ですけれど__』
「え、あ、はい、………はい、私ですけれど………はぁ…………」
ものすごく電話の対応の仕方のすばらしい人が向こうにいると、思わず恐縮してしまう。というか、デビューの話忘れてた!ルカさまに会えた感激で!
『__というわけでして、後日こちらに来て頂けませんか?詳しくは会ってお話したいと思いますので………』
「はい、わかりました。じゃあ____」
ツー、ツー、ツー。
電話がきれて、ようやく私の感情が戻ってきた。事務的に話していた時の自分はどこへやら、頭にかーっと血が上る。
やばいやばいやばい自分が歌手とかありえんというかルカさまと一緒とか夢だとばかりでも夢じゃなくてでもそしたら私はどうしたらいいのかルカさまとこれから一緒に仕事いや死んじゃうって!でも死んでもいい!録音の時より生の声きいてさらにファンというかいやいや崇めろといわれれば喜んで崇め奉りたいというかあれ?私なんか変態みたいになってきた___!
「…………ミク姉、頭抱えてなにしてんの?」
「え?あ、リンちゃん、今晩何食べたい?」
「ハンバーグーっ!いえーっ!」
とりあえず買い物に行かなくちゃ。
食べ盛りのリンちゃんを連れて買い物へ。でもリンちゃんがいるとお菓子とかそれに準ずるものばっかり籠にいれるから大変なんだぁ。
「あ、ミク姉!みかん安い!」
「安くても5kgとか食べれないから駄目!」
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