1A
耳に馴染んだ笑い声も
電話越しのように濁る
不自然に俯く事も出来ず
揺れるコーヒーに映った
自分を両手で隠して

1B
白過ぎるカフェオレは君に似ていると思った

1S
ぐるぐると 隠していた言葉が胸で虚しく回る
溶け残った螺旋の底で
甘い筈の砂糖が嫌な音を立てた

2A
君が混ぜてるカップの中
踊るスプーンと同じなのに
左手の指で光るそれは
きっと幸福をかたどった
見えない拒絶の銀色

2B
強過ぎるシナモンが胸を締め付けて香った

2S
躊躇っては触れられずに 届かぬ距離で背伸びしていた
冷めきった苦味は重く
喉の奥につかえて上手く飲み込めない

C
2月の切なさより
空は寒くて雨が降りそう
誰かの短冊が
濡れて小さな願い滲んだ

D
跳ねる兵児帯が悪戯に
手にした花火の軌跡は
淡々と曖昧な心を見透かして煙った

E
見え透いた嘘は脆くて言えない今夜 もう少しだけ
水に落ちる線香花火
尽きるまでの間は君を好きでいたい

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • オリジナルライセンス

夏の雨

今日もどこかで誰かが失恋している。

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投稿日:2018/09/28 22:32:09

文字数:419文字

カテゴリ:歌詞

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