『僕自身が敵だった』
作詞・くさびん
「この時代は腐っている」誰かそんなことを言った
ただ、それを言った当人が清らかなのかは関係無い
こんなこと思ってる僕だって
別に聖人でも善人でもなくて
人のことなんざ言えた口じゃないんだ
責任転嫁を生業とし
一蓮托生の生き恥を掻いてばっかな
みすぼらしい誰かの在り方は
存在しえた自分自身の写し鏡だった
僕自身が敵だった
不得手身勝手な自分自身が敵だった
「人の振り見て我が振り直せ」なんて綺麗事だ
僕自身が敵だった
曖昧安直な自分自身が敵だった
プラスもマイナスも自分勝手な無意識で
値踏みする僕自身が敵だった
「この世界は間違っている」誰かそんなことを説いた
けど、それを言った本人が正しいかは知ったことじゃない
こうして生きてる僕だって
別に学者でも先生でもなくて
人のことなんざ言えた立場じゃないんだ
ご都合主義を生き甲斐とし
排他主義の十字架を背負って泣いた
嘆かわしい誰かの生き方は
否定出来ない自分自身の可能性だった
僕自身が敵だった
往生際の悪過ぎた自分自身が敵だった
「人を以て鏡と為す」なんて世迷言だ
僕自身が敵だった
理不尽が耐えられぬ自分自身が敵だった
罵倒や罵声を聞きたいように聞いて
気に留めぬ僕自身が敵だった
僕が変わったところで世界は変わらない
誰か変わったところで世界は変わらない
じゃあ何が変われば世界は変えられるのか
僕が変わったところで時代は変わらない
人が変わったところで時代は変わらない
「間違っている」ということさえ間違っているのなら
何を正せばいいのだろうか?
僕自身が敵だった
それ自体が間違いだった
前提条件がそもそもが間違いだった
自己疑心が敵だった
人間不信より自己不信こそが敵だったんだ
身勝手だって自分勝手だって
それが人間だから
それは仕方ないことだから
それを悔やんで自分を責めないでくれ
それを嫌って誰かを責めないでくれ
分かり合えないんじゃなくて
分かり合おうとしないのがいけないんだから
それを僻んで恨んで疑う前に
「敵だった」なんて早まらないでくれ
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想