「あ゛ー、暑いわねーどうにかなっちゃいそうよ」

今日は猛暑日。
何もしなくても汗がダラダラ垂れてくる
年少組のリンとレンとミクは外で水遊びをしていて
時折、楽しそうな叫び声が聞こえてくる
羨ましいと思う気持ちもあるがこの歳で水遊びはやる気にならないし
この暑い中では何をするのも億劫だった
カイトはどこかにいるはずで
ルカは、迎えに来たがくぽとプールへ出掛けにいったハズ。

さっきからずっと扇風機の前で黒のタンクトップにショートパンツという
露出が多い服装でいたのだが
暑いのはどうしようもなく、全然涼しくならないのでシャワーを浴びることにした
脱衣場に入ると風呂場からシャワーを浴びている音が聞こえて
先に誰かが浴びているようだった
脱衣場にはミクが着ていたはずの服が置いてあったから
浴びているのはミクだと勝手に決めつけ

「ミク―」

一緒に浴びてもいいかと聞こうと思ってドアを開けたら
顔だけこちらに向けた、驚いた表情のカイトと目があった

「…め、めめめーちゃん!!!」

先に我に還ったのはカイトのほうで顔を真っ赤にし慌てた声を出す

「…あ、カイトだったの、ゴメン」

私は興味なさ気に一瞥しただけで、冷静に告げてドアを閉めたが
カイトの締まった上半身が目に焼き付いて頭から離れなかった

カイトが出てくるまで扇風機の前でさっきと同じ格好をしていた

少しするとジーンズに上半身は裸で首にタオルをかけた格好でカイトが姿を現した

「あら、カイト。シャワーは空いた?」

扇風機の前に座ったままカイトを見上げ、訊ねるとカイトは複雑な表情をした

「…めーちゃん」

「なによ」

「…僕の裸見ても何とも思わないの?」


そう言われて改めてカイトをじっくり見てみる

「筋肉がついててよく締まってる」

真面目に答えたらカイトはますます何とも言えない顔になった

「そうじゃなくてさ…ハァ」

「何よ、そのため息。」

「いや…何でもないよ」

いきなり落ち込んだカイトを訝しく思いながら苛立ちを覚えつつ
さっさとシャワーを浴びてこようとその場をあとにした



「あー、サッパリした」

シャワーを浴びて服も着替えると幾らかはサッパリ。
リビングに戻るとカイトが椅子に座りアイスを食べていたが私を見るとギョッとした顔になった

「めーちゃん!何、その格好!」

「何って普通の格好よ」

私は胸元が開いた赤いキャミソールにホットパンツを穿いて
さっきより露出が多い服装だった

「目のやり場に困るよ…」

カイトは小声で呟き顔を赤くして俯いた

「ははぁーん、さては私の姿を見て発情したわね?」

わざといじらしく問いかけると
カイトは俯けていた真っ赤な顔を上げて否定した

「ち、違うよ!!変な言い方しないでよ、めーちゃん!!」

「あら、じゃあ違うのかしら?」

カイトの後ろにまわり、後ろから抱きつくとカイトはますます赤くなる

「っぐ…!」

その反応が面白くて苛めていたら
つい調子に乗ってしまっていたみたいだ

「だって、だって…そんな格好でいたらしょうがないじゃないかぁ!」

カイトはいきなり叫んだかと思うと私の手を振りほどいて立ち上がった

「めーちゃんは僕のこと男として意識してないかもしれないけど
僕だって男なんだぁ!男として当たり前の反応だよ!」

そう叫ぶなり正面から今度はカイトが抱き着いてきた

「…誘ったのはめーちゃんだからね?」

さっきとうってかわった声音と表情で耳元で囁いてくる声に一瞬流されそうになったけど
理性をかき集めてカイトの耳を思い切りつねる

「イタタタタッ」

「カイトのくせに100万年早いのよ」

これは本当は照れ隠し。
ドキッとしたっていうのも、カイトの裸が忘れられないのも、
カイトが魅力的に見えるっていうのも
今はまだ全部内緒。
いつかは打ち明けられる日がくるのだろうか


本心は隠したままで―






―今はまだ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

本心は隠したままで―。

メイコとカイトで初めて小説書いてみました;
グダグダですが楽しんで頂けたら・・・。(楽しむ部分ナイヨ(・ω・`))

カイトがナヨナヨしているので
イケカイトが好きな方は遠慮したほうが。。。

閲覧数:132

投稿日:2011/05/24 18:55:13

文字数:1,653文字

カテゴリ:小説

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