【A】
「やさしい苦味が特徴の人生に仕上げております」
素手で掴んだ虹色の槍(やり)
待って、それはくすんだ私心
【B】
重く鋭い鈍色(なまりいろ)の塊は使い捨ての利器
「それでも引き抜くおつもりですか?」
【サビ】
甘々酸欠メリーゴーランド
いかがです?想像していた通りですか?
甘気だけ積み重ねたパフェの
白いクリームの階段が、現実を遠ざける
【A2】
「かなしい甘さが特徴の運命に仕上げております」
手に持つ色で振りかぶれ
待って、胸焼けがして動けない
【B2】
やさしい皮肉は、たちまち形相を変える
「“そちら”を選んだのは貴女でしょう?」
【サビ】
苦戯れ(にがざれ)酸欠メリーゴーランド
その甘さを生かす方法を知らないのなら
苦いだけの継ぎ足したコーヒーに
足に纏うクリームごと溺れてしまう
【C】
ケーキが好きでコーヒーが飲めない子供だった
「さびしい」とか「苦しい」とか
それが何のためにあるのか考えたことなくて
「うれしい」とか「好き」とか
それをどんな時に使うかさえ忘れてしまった
【サビ】
バベル散々メリーゴーランド
口にすれば外界など忘れて甘口単細胞
リアル健忘メリーゴーランド
口にすればたちまち苦口叩く世間の餌食
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