天地の神がおっしゃった



この地を楽園とせしめよう

吾等の子らを住まわせよう

さあこの天の大矛で

地上に大地を作れよと



優しい神は微笑んで

豊かな大地を生みました

優しい神は謹んで

人を大地に生みました



「あなた方に幸いな日々を…」





天地の神がおっしゃった



子等はおごって天へと昇る

あのような塔は壊してしまえ

傲慢なものを振り落とし

神の怒りを見せてやれ



優しい神は困り果て

愚かな彼らを見下ろした

優しい神は思いつき

ことばを散らし人を逃がした



「もう一度彼らに機会を下さい…」





天地の神はおっしゃった



我が子と呼ぶも腹立たしい

奴らは互いに争った

奴らは大地を汚しつくした

吾等を恐れることも無くなった



さぁ　大地を大きく震わせろ

山から怒りを下らせろ



優しい神は哀しんで

その身を嘆きに震わせる



さぁ　天に嵐を巻き起こせ

奴らを皆流してしまえ



優しい神は悲しんで

これも定めと涙をこぼす





優しい神は呟いた







「幸せになって欲しかった…」

「愛しい愛しい我が子らよ…」


天地＝あまつちと