ゆっくりと 霧がこの世界を飲み干している
静かな泉の畔で
あなたと口付け 交わした

鈴の旋律が 虫を通し哀しそうに響いて
花々を連れ 泉に落ちてく                   
それは色を沈め 
ゆっくりと川に流れ沿っていく

あなたは 抱き寄せた手を 離しながら言うのよ
全ての流れに僕と君は結ばれる運命だと

そう強く呟いたの

それが最後の言葉



祈りの日々の中 報せは届いてきたの

海にひそめる岩礁に
あの船の姿に似てた 残骸の形 を見たという言伝を

遠くの海では 嵐ばかりあるのだと
この泉では 雲ひとつ無い夜空が 広がってるのに

月明かりの中
不安は星々に溶かして
声を風に流し 
そして水に響きを伝えるの

私は祈る 
あの人が無事でいる様にと



哀れみをも誘う
花びらが散らす中で
神々に願うように 泉に手を浸した

古の律を全てに向かって謳い続ける

風よ 届けてたもれ
水よ 彼を護りたまえ
月陽よ この声 時の狭間へ刻みたまえ

その時 光が泉から溢れだして
その刹那 嗚呼 私は感じたの

祈りが届いた事を









■■■
読み:
畔(ホトリ)
運命(サダメ)
古(イニシエ)
律(ウタ)


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

祈りは海原にありて

前作と対の詩。
元になる音源は同じ。
前作はアップテンポを基調(オケ)とした場合。
こちらは、しっとりとしたモノを基調にした場合。

取り組みとしては、面白かったけど、
かなり大変だったのでもうやらないと思う。

閲覧数:164

投稿日:2011/05/26 01:43:59

文字数:534文字

カテゴリ:歌詞

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