【シオンの夜】
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こんな夜更けにどうも騒がしい
金属音は空耳を劈く
起き上がるのも気怠い身体は
再び目を閉じた
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何故か不気味に重みを増していく
指先が少しずつ痺れていく
麻痺する事に慣れたこの心は
抗うのを辞めた
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沈黙に委ねる時間はただ果てしなく流れて
余計なことばっか
忘れたいことばっか
次へ次へと差し伸べてくるんだ
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逆三角形の情緒が揺れる、ゆらり
致死量のリチウム飲み込んで
大脳辺縁系狂わせて、疼く
鼓動も諸共 鎮めてしまおうか
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やっと寝入った途端によぎった
言い知れぬ不安は形に変わる
思い返せど空っぽな悪夢に
夜に苛まれる
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些細な音すら煩わしくなって
掻き消す声は甲高くなって
眠ることに疲れたこの瞼が
朝陽を急かしてる
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暗闇に費やす苛立ちただ絶え間なく募って
何度消えたいって
どこか遠くへって
嘘臭くても無謀に願うんだ
s
少数派の排他論には頭、くらり
メラトニン枯渇で不眠症
大多数の群集信者は笑う、嗤う
「君もおいでよ」 と手招くマジョリティ
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永遠を匂わす追憶 ただ歯痒さに浸った
制裁を願って
精算するんだって
折り畳んだ刃物握り締めた
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扁桃体に焼きついた記憶、ふわり
暴走するシナプス応答
大逆転止められない昼夜、廻る…
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逆三角形の情緒が揺れる、ゆらり
致死量のリチウム飲み込んで
大脳辺縁系狂わせて、萎縮
離脱も中毒も 隠してしまおうか
いっそ居なかったことにしてしまおうか
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