りつ

ただそこにあった風景
足元をたどって ふと立ち止まった地点で
見つけた君は多分 何かを探していた
風が通るように ただ当たり前に
目で追った君は
自分の明日(あす)よりも 誰かの未来を
簡単に憂うんだ
不規則な 休日に
無理やりな 約束を
縫い合わせ 繋いできた...

レイニー
a
隠し事は一通り語ってきたけど
いつしか送らなくなったキミへのline
a
息をするように交わした「また会おうね」も
未読のまま忘れられた 「いつ会える？」の返事も
b
忘れたかったわけじゃない
嫌いになったわけでもなかったけど...

アンサー
a
『思ってることはちゃんと言えよ』
人は僕らにいつも言うけど
僕をもし全部可視化したら
きっとアナタを困らせるんだ
a
それでも行く宛などないし
独りで供養でもしてみるか
どうせ灰になるなら変わらない...

エンドロール
s
「たった1秒目を閉じただけで
全部忘れてしまえたらなぁ…」
寂しげなキミの 悴んだ心
ボクが守るから。
a
行く宛ての ない強がりを
喉元で また噛み締めた
誰にも見せない 小さな弱さを...

『タチユキ』
a
告げられた言葉だけが 反芻して
置き去りになった 脳の奥に木霊する
喉元で留(とど)まった 応えは震えて言葉にならなかった
b
冷えた手も握れないまま なぞるだけの日々に
夢も明日も心も時も凍りついて
温もりになりたかった 暖めてほしかった
行き場のない想い纏めて、唄う...

ワタシノツヅキ
a
ひとりで過ごすことで 拙さを覚えてる
「見つけて」つぶやくのは 宛のないわがまま
b
きっとこの先も誤魔化して
本音に蓋をするんだろう
だけど君と歩幅揃える度
伝わるのは 知らなかったことばかり
s...

Message
大切な何かを失くしたの？
分からない何かを知りたいの？
キミ自身の声が聞きたいの？
じゃここで明かそうか
ねえ望んで キミが1番叶えたいこと
外野のノイズも、理不尽なハンデも
届かないよ
ピンと来た1片(ひとひら)を
キミに宛ててめくってみる...

Dear my
友達を選べない日もあって
無理に周りに合わせた日もある
自分の心の声を塞いで
笑えてると思ってた日もある
『嫌だよ』って一言がつっかえて
喉元で熱いまま燻ってた
悲しませるかな、傷つけちゃうかな
見えない心ばかりに怯えてしまうんだ
僕だって苦手なことがあって...

独白パラノイア
a
無意識に始めた 自己査定が
深く 痛み残して悴む
a'
嫌悪繰り返す度 見失った
理想 憧憬 追いかけ続けて
b
何度同じ 追憶しても 拭えなくて
足りない スコアを強請った...

キミとボクのモノローグ
a
心の中 書き溜めてた
行き場のない ひとりごとを
b
こっそりとキミは 口ずさむ
ちょっと控えめな 歌に乗せ。
s
点と点繋いでなぞる
音だけが正解(こたえ)じゃないから...

Schadenfreude
i
あーおかしいな 上手く笑えないや。
a
あの時慰めた あの子が今
幸せそうに笑ってるのが少しだけ痛い
b
誰かの 涙に あたし
釣られた 日も確かにあったけど
今では 他所様の 憂いが 甘くてたまらない...

【Ballade】
a
温かいだけの まっさらな言葉
呟く声は あまりに無力で。
b
誰にも言えない 不甲斐ない言葉
書き疲れては 鍵を掛けてた。
だけど。
s
これは、ボクが 創る 「譚詩曲」(バラード)...

【サクラ色】
i
ひとりきり 口ずさんだ 拙い旋律(メロディ)
a
ハジマリの日を ふと思い出す
桃色の空と 優しい風の音(ね)
b
宛のない歌 「誰かに届け」
呟きはまるで 「君」が望んだように…
s...

【さよなら音色】
アルバムの 写真の中
分け合った 同じ時間
胸に秘めた 気まぐれの想い
誰よりも優しい 君の 欠点(弱さ)が今
危うさを纏って ボクを 塞(せ)き止めてる
s
この縮まない距離も 暖かい声も
歯痒くて重いの
ちぐはぐなままの歩幅 無理に揃えて、疲れて...

君がいれば
s
あとひとつを 願えないまま
結べないで 迷うだけの手のひら
ただ幽かに ただ曖昧に
そして、色褪せてくー
a
同じ 景色を 確かに 映した
同じ 世界を 確かに 残してた
b...

不完全少女
a
満たされて 満ち足りて 安寧を 謳歌する度
磨り減って 欠けていった 唯一の棘
a
疑って 裏切って マイナスに 覆る度
鋭さを 増していった 思考回路
b
優しいだけの世界は 何度だって紡ぎ出せるけど
心が乱れるほど ペンは饒舌に走り出す...