【A】
郊外の研究所
忍び込んだ薔薇園
花見下ろす顔が
泣きそうに見えたんだ(L)

始動試験を終えて
散歩を許された
侵入者の少年
悲しげに見つめてた(K)

【B】(L)
作られた命だと
笑いもせずに
泣くことさえ知らない
アンドロイド
教えてあげるよ喜びの歌

【S】
喜びも悲しみも
心を歌に乗せて
怒りや楽しささえ
歌は伝えるから

難しい化学式より
目の前の薔薇を

綺麗だと言える笑顔見せて(L)

【A】
歌ってるアンドロイド
幾つもの歌覚え
薔薇の中の横顔
どこか温かいね(L)

作動試験を終えて
薔薇園で歌えば
笑顔くれる少年
来るのが待ち遠しい(K)

【B】(K)
ゲラニオール分子が
薔薇の香り
フラボンアントシアニン
花の色素
その美しさを教えてくれた

【S】
喜びと寂しさを
出会いと別れで知り
日々の楽しささえ
歌は形作る

打ち込まれた知識じゃなく
手に触れる薔薇を

綺麗だと言える笑顔愛しい(K)

【A】
郊外の研究所
聞こえだした噂は
人に似せた兵器
歌う横顔浮かぶ(L)

最終試験を終えて
実践命じられた
浮かぶ顔は少年
近郊の殲滅(せんめつ)(K)

【B】
作られた命だと
笑いもせずに
泣くことさえ知らない
アンドロイド
命令は絶対でも失えない

【S】
事実が悲しすぎて
涙にじむ薔薇園(L)

プログラムにない心
少年が教えてくれた(K)

無情な命令より
大切な人を

綺麗だと言える心選んだ(K)

最後の笑顔は涙拭い
また歌おうと約束残して(L)