ペット
「レン君!付き合ってください!」
レンはクラスの女子から告白された。
だが、返事は…。
「ゴメン
俺、お前とあんまり喋ったことないし…」
告白をした女の子は、泣きじゃくる。
「レン君…これから仲良くしようよ…だから…付き合って…!」
「ゴメン!」
レンは、その場から逃げた。
「はぁー…」
「なーに、しょげてんの?」
後ろから声がする。
振り向いてみるとそこには、双子の姉、リンがいた。
「別に…」
「また女の子ふったんでしょ?」
「…見てたのか?」
「いや
レンって、ふった後は必ず俯いてるから」
「…」
「そんなに気にすることないって!逆に好きでもない子と無理矢理付き合うほうが、どうかしてると思うし」
「…ありがと」
二人は一緒に家に帰った。
「「ただいまー」」
「ニャー
(やっとリンとレン帰ってきた)」
二人を出迎えたのは、一匹の猫だった。
その猫は、鏡音家の飼い猫である。
名前はロン。
「ただいまー、ロン」
レンはロンを抱えた。
「レンは学校の子よりもロンのほうが好きみたいね」
「そうだな
コイツのほうがずーっと可愛い」
レンがロンと戯れてるとき、電話がなった。
「あ、電話だ」
「リン、取って」
「もー、しょうがないなあ…」
リンは受話器を取る。
「もしもし?」
『あ、リンちゃん?私、ミク』
「ミク姉、どうしたの?」
『これから一緒に遊ぼうよ
レン君も誘って』
「ちょっと待って…レンー」
「なに?」
「ミク姉がこれから遊ぼうだって」
「わかった
じゃあ支度してくる」
「もしもし、ミク姉?じゃあ支度したらすぐに行くね」
『うん
待ってるよー』
ガチャ
リンとレンは私服に着替えた。
「ニャー
(どこ行くの?)」
外に出ようとすると、ロンが鳴く。
「ロン
ちょっとの間、留守番な」
レンはロンの頭を撫で、リンと二人で鍵を締めて出て行った。
残されたのはロン一匹。
「ニャー
(またリンもレンも居ないのかー…)」
家の中を歩き回ってると、突然煙が出てきた。
窓の外を見てみると、自分の家の庭が燃えている。
「ニャー
(早く逃げなきゃ!!)」
ロンは窓をひっかいたが、窓はびくともしない。
火は庭からだんだん家の壁へと燃えてきていた。
続く…。
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