とある日のリンレン。
リンはソファで寝ながら雑誌を読んでいる。
レンはゲームをしている。



「なあ、リン」
「何」
「パラジクロロベンゼンって曲あんじゃん?」
「そうなの?」
「知らねえの?アンチクロロベンゼンは知ってるくせに」
「アンチを知ってたらパラジクロロベンゼンも知ってると思ったら大間違いよ」
「……」



リンの方が口が強い。
いちいち言い返してたら2倍3倍返しでは済まないだろう。
だからとりあえずスルー。



「パラジって『融点53℃、沸点174℃。常温で昇華により強い臭気を発する白色の個体(棒読み)』…なんだってさ」
「ふーん…。で?」
「え?え、えーと…『臭いが強いが故に、空気中に極微量あるだけでも嗅ぎわけることが出来る』…らしい」
「だから?」
「ぼ、『防虫剤や、トイレやゴミ箱の消臭に用いられる』…だってさ。く、臭いのにどーやって消臭すんだって話だよなー…、あは、あははは…」



なんか気まずい雰囲気。
若干の間をあけてリンが上半身を起こす。



「じゃあ、いいこと教えてあげようか」
「??いいこと?」
「アンチクロロベンゼンってね」


結構な間。
リンはすごく黒い笑みを見せる。



「存在しないんだって」
「サーセンしたああぁぁぁああぁぁああ!!!!!!!!!」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

パラジクロロベンゼン

らしいですー。

閲覧数:320

投稿日:2011/08/04 11:39:16

文字数:557文字

カテゴリ:小説

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