[A]
透き通る風は話し始めた
ひそひそ響くその声に
答えるか　夢見る魚
しなやかに游いで行く

[B]
空想増す真夜中の月
僕はひとりで語るのさ
素敵と不思議の旅で
出逢うような話しを

[S]
聞こえるかい　僕のこの声が
溢さないで　ほら聞き耳たてて
きらきら光る青が包む
ゆりかごみたいな優しさ

口を開けるそれは　くしゃみかあくびか

[A]
色染める白の中で混ざる
さわさわと唸るそののどに
伝えるか　夢見る魚
思いなら浮かんでいる

[B]
沈黙する始まりの朝
僕はひとりで語るのさ
期待と迷いを胸に
でもそれじゃ足りない？

[C]
冷たく乾いた声はひしゃげた
遠い涙をこえて
魚はふいに語りはじめた
僕には聞こえない

[S]
届いたかい　僕のこの声が
君のために言葉をばらまいた
ひさひさ流すそれは僕か？
動いた形をなぞって

[S]
聞こえるかい　僕のこの声が
溢さないで　ほら聞き耳たてて
とくとく見つめ夢につづく
ゆりかご揺らした瞳

口を開けるそれは　くしゃみかあくびか
語る僕にはあと少しだろう