貴方の存在こそが、絶対の聖域―――
低く掠れる声でわたしの名を呼んで、荊の森で眠るわたしを起こして。
踏み込んで。世界で貴方だけに許された、その境界線の此方(こちら)側へと。
欲しいモノがあるのなら、なんでも捧げるわ。
望むコトがあるのなら、なんでも叶えるわ。
貴方の存在こそが、わたしにとっての神―――
どんな人混みの中でも、貴方の姿だけは見逃したりはしない。
わたしのために発せられたコトバのひとつひとつが、まるで宝石。
その視界の片隅に映れるなんて、貴方の姿を見れるなんて、
これ以上の幸せなど、あるの?
貴方がわたしを疎ましく思うのなら、喜んで消えて見せるわ。
わたしが貴方を飽く時が来ようとも、それは変わりない事よ。
貴方の存在こそが、愚かな娘の全て―――
貴方へ向ける感情。愛情、崇拝、嫌悪、怨念…なんだっていいわ。
神々しく思えるほどに、強く思っているという事実は揺らがない。
貴方の存在こそが、絶対の聖域―――
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