いつからこうしていたのだろう
終わることの無い戦いに
身を任せたのは……


『待っ います いつま も……』

ノイズ混じりのその声は
いつも頭の奥で響く

何を待つのか
誰を待つのか


何故か『ボク』が目覚めるときは
決まって戦局は不利で
皆からメシアと崇められて
白銀の甲冑に身を包む


重い刃
硝煙の匂い
肉の焼ける音
口に流れ落ちた血の味
ここは地獄 ここは地獄 ここは戦場
五十二回目の戦場

振り下ろす刃で命を奪い
事切れるその前に『ボク』は問いかける

『待っていたか? この時を』


不意に現れた女に 気を取られ
身動きも出来ず

只真っ直ぐ飛来した矢に
胸を射抜かれ……

あぁ、今回はこういう結末なのか
小さくため息をつく

メシアは女を庇い
命を失った……と

何か掴めそうだったのにな

薄暗くなる視界に
泣き崩れる女がいた

また縁があったら
お逢いしましょ



『待っています いつまでも……』



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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満たされぬ魂

死ぬことの無い少女
同じ魂のまま転生し続ける少年
少女を封じる男
少年の魂を追い続ける女
そして終わる世界。
の第二部、満たされぬ魂 です。
目的を見つけられぬまま戦い続ける少年は何処に向かうのでしょうか。

戦いの記憶だけは彼に残り続けます。

閲覧数:83

投稿日:2011/07/06 01:53:20

文字数:420文字

カテゴリ:歌詞

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