誰も 彼も 窓を覗いて
ああだ こうだ 僕はそうだと
いつも いつも 間抜けた顔で
内(なか)を論じるのさ ああ
埃 誇り 廃る明日と
結ぶ 掬(むす)ぶ 一握の星
こんな 僕の 世界なんかも
壊れていくんだ
歪(ひず)み 弾み 勢車と
弾け 飛んだ 小さな場所の
螺子を 詰り 捻り潰した
某(なにがし)か
造りモノの空が
くるくると廻り
機械な毎日の
駒を担うのさ
僕の奇怪仕掛け
トモダチ発条(ぜんまい)
南京錠の夜
「はじめまして!」から
こんな奇譚な物語は
胡蝶の見る夢だとか
ひどく頬を引っぱたいた僕らの
現実は消え失せてさ
だから切った貼った続き進めて
二進三進(にっちさっち)抜き足差し足
覗いた大人のことなんか
居ないふり 見ないふり
空いた 透いた 終(つい)の漣
寄せて 撚(よ)せて 肩の目論見
綴り 譲る 僕の秘密と
君との約束
籠る 埋(うも)る 時の記憶路
募り 積もり また消えていく
降れば 震れば 淡い希望と
箒星
紛いモノのヒトが
ぞろぞろと歩み
釘打ちの役目は
もう終わりなのさ
謎の無人機構
糸巻きを揺らし
裏返しの僕に
音(ね)を浴びせかけた
お願い
僕たちを壊さないで
巨人の鉄の槌で
狭い羊頭狗肉の世界で
苦肉の策を弄したよ
僕の宝物に穴を開けよう
いっそもっと壊してさ
君の記す物語でも
僕の心は汲めないだろう
夢見た僕の未来は
誰に咎められるの?
誰も知らない終わりに向かい
窓の外の世界の内(なか)
これが玉座だって座った椅子は
いちばんオンボロでさ
それに気付かぬ僕らだけが
きっと幸せになったんだ
だってさ
00:00 / 03:47
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想