今日も彼はいつものように海を見ていた
そして海の絵を描くことが彼のすべて
悲劇の島に朝陽が昇るこの景色は
変わることなくただそこに存在してる
けれど彼の瞳は驚き見開かれた
沖に向かう小さな船 男の姿
彼はそれを絵にするためキャンパスを立てる
昇る朝陽 海を照らし輝いていた
霧の向こうは荒れ狂う海
だけどに男には迷いはない
こんなにも心が激しさで震えてる
煌めいた光の中 揺らぐ影
そこにある景色は鮮やかに色付いて
変わりゆく色彩さえ描いてた
強い光の中 溶け込んだ
やがて紡がれる歴史の中
いつの日か彼にも分かる日が来るだろう
この朝が描く景色 その意味を
閉ざされた島では運命の歯車が
廻りだす 何もかもを巻き込んで
緩やかに溶け込み 消えて行くその姿
いつの日か忘れられる物語
気が付けばそこには船はもう見えなくて
彼はただ筆をおいて泣いていた
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