晴れ渡った大空陽気に
ロッドの影も小さくする
ぬるくなったソーダ水
刺激的なあの頃を想う

花火の合図で公園集合
スイカ砕けた河川敷の宴
煤けたTシャツ狙う水鉄砲
水面を切る石 越える天の川

網戸風 風鈴を揺らした
飽きるまで暇もて余す
自由研究手つかずだけど
大丈夫なんとかなるさ

度胸試し 祟る夜更かし
寝過ごしたラジオ体操
クレヨンが描く予定の
朝顔は支柱を飾る

三十何℃の世界 宝物ばかり
歩道橋から見た 街は輝いて
汗 泥 瘡蓋 夏風邪 夕立
ひっくるめて眩しい思い出たち

明日を待ち侘び 蛍の灯火
納涼祭終え 街は寝静まる
赤い心臓に 夏の大三角
長くはない夜空 高く誇らしく

飛んでいったボールはもうすぐ
雑草の向こうに消える
どこへ行ってどうなるか
誰も知らず気にも留めずいた

涼みひと休み フードコートには
賑やか浮かれた 浴衣が集まる
駆け回るお面 扇子を仰げば
日焼けに焦がした セピア色の日々 

腰掛けるサドル 灼けるマンホール
色水染め上げ 逃げ水追いかけ
鋭い陽射しに 麦わら傾げて
冒険みやげの 昆虫採集

入道雲横切るトンボの産卵
流れるプール 熱帯び石畳
鮮やかシロップ 氷を溶かした
心に沁み入る蝉時雨浴びて

どれも全て 忘れられぬ
夏の勲章 夏の結晶



はれわたったおおぞらようきに
ろっどのかげもちいさくする
ぬるくなったそーだすい
しげきてきなあのころをおもう

はなびのあいずでこうえんしゅうごう
すいかくだけたかせんじきのうたげ
すすけたてぃーしゃつねらうみずでっぽう
みなもをきるいし こえるあまのがわ

あみどかぜ ふうりんをゆらした
あきるまでひまもてあます
じゆうけんきゅうてつかずだけど
だいじょうぶなんとかなるさ

どきょうだめし たたるよふかし
ねすごしたらじおたいそう
くれよんがえがくよていの
あさがおはしちゅうをかざる

さんじゅうなんどのせかい たからものばかり
ほどうきょうからみた まちはかがやいて
あせ どろ かさぶた なつかぜ ゆうだち
ひっくるめてまぶしいおもいでたち

あしたをまちわび ほたるのともしび
のうりょうさいおえ まちはねしずまる
あかいしんぞうに なつのだいさんかく
ながくはないよぞら たかくほこらしく

とんでいったぼーるはもうすぐ
ざっそうのむこうにきえる
どこへいってどうなるか
だれもしらずきにもとめずいた

すずみひとやすみ ふーどこーとには
にぎやかうかれた ゆかたがあつまる
かけまわるおめん せんすをあおげば
ひやけにこがした せぴあいろのひび

こしかけるさどる やけるまんほーる
いろみずそめあげ にげみずおいかけ
するどいひざしに むぎわらかしげて
ぼうけんみやげの こんちゅうさいしゅう

にゅうどうぐもよこぎるとんぼのさんらん
ながれるぷーる ねつおびいしだたみ
あざやかしろっぷ こおりをとかした
こころにしみいるせみしぐれあびて

どれもすべて わすれられぬ
なつのくんしょう なつのけっしょう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

走夏灯

笑桜 (https://piapro.jp/waraou_93) 様への応募用作品となります。
(https://piapro.jp/t/XPJF)
夏っぽさが少々男子すぎたかもしれません

閲覧数:44

投稿日:2025/02/28 09:25:20

文字数:1,270文字

カテゴリ:歌詞

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