人里離れた
深い深い谷の奥に
彼らの棲家がひっそりとあった
龍たちの住まう谷
そこへ置き去りにされた
赤ん坊が一人
それを見つけた龍も困り果てたが
共に生きると決めた

龍と人
けれどまるで家族のように暮らし
大きくなった
やがて外を知りたくなった

止められたとしても

「どいてくれ!
僕は知りたいんだ、自分のこと」
見たこともないような
生まれた街だとか
知らないことはもう全部
「行かないで!」
龍だって、そんな風に言いたかったけれど
「なら私もともについて行こう」
龍であることを捨てて、今


目にするものが
すべて初めての少年は
光る街をただ愕然と見ていた
何もかも忘れて

彼はすぐ街に溶け込んでいく
龍の心配なんかはよそに
「ここで生きていくことを決めたよ」
笑って言うんだね

泣いてくれ
そんな風に思うことはわがままなのかな
君が幸せなら、そんな風に思うけど
育ったあの谷のこと忘れちゃうの?いつか
それはとても寂しいけど
もう何も私は言えないよ
君の中から消えようとも

もうずいぶん大きくなったね
もう一人でも大丈夫だね
人間じゃない私はただ
何もできないから

さよならも言わないで
龍はただ姿を消した
「人間じゃないから」
「いつか邪魔になるから」
そう手紙に残して
龍の谷を出ても
泣かないで笑えたのは
ただ君がそこにいてくれたからなんだよ

そうなんだよ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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龍の谷と太陽の砦

BPM=127

閲覧数:1,325

投稿日:2016/02/11 15:50:00

文字数:594文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

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