花の裏　服の糸を抜く　肌を貫く
記憶にもない針を刺す
教えられなくとも知る
金が継ぐ形を

文（あや）を織る今
言葉から耳　繋がれる彙（い）
鼻から知る形


服の裏　花の肌を剥く　意図を紐解く
おぼろげな影を結んで
曖昧が模様になる
罅すら美しい

翅脈（しみゃく）へと今
メタモルフォ―ゼ 　不完全なまま
羽化を待つ私

翅を打つ今
花の裏側では見えないもの
知りたい五感で

メタモルフォ―ゼ　今、割れる
花の裏の服の糸を
あたらしい世界に織る

A
はなのうら　ふくのい　とをぬく
はだを　つらぬく
きおくにも　ないはり　をさす
おしえられなくともしる
きん　がつぐかたちを

Ｂ
あ　や　をお　る　い　ま

Ｃ
こと　ばからみみ　つな　がれるい
はな　からしるか　たち

Ａ２
ふくのうら　はなの　はだをむく
いとを　ひもとく
おぼろげな　かげをむ　すんで
あいまいがもようになる
ひび　すらうつくしい

Ｂ２
し　みゃ　くへ　と　い　ま

Ｄ
めた　もるふぉおぜ　ふかんぜんなまま　う　かをまつわ　たし

Ｂ３
は　ね　をう　つ　い　ま

Ｄ２
はな　のうらがわではみえ　ないもの　し　りたい　ごかんで

Ｅ
めたもるふぉおぜ　いまわれる
はなのうらの　ふくのいとを
あたらしいせかい　におる