第一章
星がきれいな夜の出来事でした。
ミクは歌の舞台が終わった後、楽屋へ来ました。
鏡を見ながらポーズをきめ、
「ルンルン、やったねミク」
と軽やかに歌います。
今日の舞台も大成功なのでした。
その時、トントンとドアをノックする音が聞こえてきました。
「どなたですか?」
とミクがたずねると、可愛い女の子の声で
「クイーン・ローズの使いのものです。
女王様からの メツセージをおつたえに参りました。」
という返事がありました。
ミクは、
「クイーン・ローズ?ちょっとわからないけど。
うーん、話はきくわ。」
そう言って、楽屋の扉を開けました。
そこにはピエロの衣装をきて、ピエロのメイクをした女の子が立っていました。
女の子は、部屋に入ってくると言いました。
「話を聞いてくれてありがとうございます。
私は夕顔ルビィ。
クイーン・ローズのメッセージをミクさんにお伝えに参りました。」
「私は初音ミク。
夕顔ルビィ
いい名前-。
ルビィって呼んでいい。」
「ええ、もちろんです。」
「それなら、私のこともミクでいいよ。
それとそこまで丁寧な言葉づかいしなくてもだいじょぶだし。」
「ありがとう。
女王の使者ってけっこう大変なのよ、ミク。」
急にうちとけたルビィに、ミクがくすくすと笑うと、ルビィもそれにあわせてくすくすと笑いました。
「ミク、それでクイーンからのメッセージとはこうなの。
この世界に危機が迫っている。それを救えるのはミクあなたしかいない。
女王は真剣になやんでいたわ。だから、ミクあなたに来て欲しいの。」
ルビィはほんとにおねがいするような表情をピエロのメイクをしたかわいい顔にうかべました。
ミクは笑顔で、
「ルビィ、
私たち友達になりましょう。」
と言いました。
「ミク、うれしいわ。もちろんよ。よろしく。」
「ルビィ、私たちは友達だから...」
ミクはそう言って、ルビィの手を取りました。
「行くわ。女王のところへ。
私たちは友達だから。」
ミクがそう言うと、ルビィは感激の涙を流しながら、
「ミク、ありがとう。」
と言って、ミクの手をやさしく握り返しました。
「ところで、どうやって女王のもとへ行くの?」
そうミクが聞くと、ルビィは
「詳しくはあとで説明するわ、ついてきてね。」
と言って、ミクを連れて外へ出ました。
ルビィは、ミクを夜桜が綺麗な公園へ連れて行きました。
そして言います。
「女王がいる、フラワーワールドは、人の強いおもいに反応するの。だからミク、ここであなたのおもいをこめた歌を歌って。そうすれば女王のもとに行けるわ。」
ルビィがそう言うと、ミクはうなづいて言いました。
「わかった歌うわ。おもいを込めて。」
月明かりが夜桜に光を投げかけて、ミクのスポットライトになります。
ミクは歌い始めます。
月明かりにムーンキス
桜の花の恋心
あなたのもとへふりそそぐ
ミクのおもいのこもった歌がひびくと、あたりの桜がかがやき、ミクとルビィは、女王のいるフラワーワールドへ行きました。
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6.
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大道芸人や手品師たちが集まる街の広場で、私は毎日歌っていた。
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「...オズと恋するミュータント(後篇)
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誰かを祝うそんな気になれず
でもそれじゃダメだと自分に言い聞かせる
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「好きな人の手を繋げるから好きなんだ」
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「「クリスマスだから」って? 分かってない! 君となら毎日がそうだろ」
そんな少女漫画のような妄想も...PEARL
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