姫百合の楽園へと迷い込んだら、全てが麗しく香り出す。

芳しの花蜜に溺れてしまいたくて…


叶わぬ恋を謡う唇が艶めいて、まるで、私を誘うような深紅。

雪色の指先が私を招いた時、このカラダを姫百合が蝕んだの。


Lily paradise…

禁断の花園で二人、交わす愛はまるでラビリンス。

Lily paradise…

何処までも何時までも。果てるまで貪り合う。


探り当てられた快楽に心が熱く疼き出して、せがんだ口付け。

混ざり合う吐息に孕んだ想いは、永久の色をしていたの。


Lily paradise…

明けないでと願い続け、貴女を見詰める蜜月夜。

Lily paradise…

不安なんて、生まれたそばから掻き消して欲しくて。


罰を受けるのなら二人一緒にと、囁けば俯いた。

絡めた小指に宿った誓いが消えるのは、そう遠くないと知ったの。

Lily paradise…

養分も与えられずに、枯れ朽ちてゆく姫百合の楽園。

Lily paradise…

消えないで去らないで、愛し愛されていた証だけでも残したい。


姫百合の楽園に居た頃は、全てが麗しく香ってた。

芳しの花蜜に溺れて、貴女に抱き寄せられてた…

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Lily paradise

お察しの通り、『百合』です。
自分でもかなり直球な気がします…
でも『百合』は好きです。

閲覧数:134

投稿日:2010/06/12 17:38:05

文字数:524文字

カテゴリ:小説

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