深い 霧の中
震え 佇んだ
音も 影も 無くて
膝を 抱える

堕ちてゆく 孤独がまた 空を遠ざける
繭の中 傷つかぬようにただ 羽を探す
痛いほど 噛みしめて 滲む朱と
突き刺さる 静寂の中 瞼を閉じた


声は 届かない
きっと 知っていた
風を 願う夜も
すでに 幻

いつか見た 美しい世界 信じて
綻びた 自分の殻の中 肩を抱いた
力なく 伸ばす手に 僅か 触れて
針の音に 夢見たような彼方 重ねて


さよならと 呟いた 声は 溶けゆく
指先で なぞる琥珀の粒 歪な羽
罅割れた 暗闇の中 そして
柔らかな 光の雨に打たれ 揺蕩う

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ポチャロ様とのコラボ作品です。

すでにupされている楽曲の続編というイメージということで、雰囲気を似せられるようにしました。
テーマとしては、繭の中にいる幼虫が羽化するまでにどんなことを考えながら成長するのだろう、ということを人に置き換え、少し寂しげな歌詞を目指しました。

閲覧数:238

投稿日:2015/06/03 01:15:14

文字数:272文字

カテゴリ:歌詞

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