3時間後。
リビング
みんな
「・・・・・・・・・」
レン
「おい・・・誰かなんか喋れよ。もう3時間ほど無音のままだぞ」
IA
「いや・・・みんなGUMIさんの事が心配で仕方ないんだと思いますよ~・・・」
ミク
「風邪なんて滅多に引かないはずのGUMIさんがあそこまでダウンしちゃう、ってなると、ねえ・・・」
Lily
「えぐっ、ふぇっ・・・お、お姉ちゃ~ん・・・」
CUL
「だ、駄目だぜ姉貴・・・オレまで泣いちゃうんだから・・・うぇ~ん・・・」
ゆかり
「普段元気に笑ってるムードメーカーが倒れると・・・こんなに堪えるものなんですね・・・」
リン
「がっくん・・・悪ノリ担当はどこ行っちゃったの?」
ルカ
「土蔵の奥の方で眠ってますわ」
リン
「そっか・・・GUMIさんが倒れたの、ショックだったんだね・・・(錯乱)」
レン
「ちくしょう、実の妹がヤバイって時に何やってんだよあの馬鹿・・・(錯乱)」
ルカ
(蹴り込んだのがわたくしだとはとても言えませんわね)
「メイコお姉様。とりあえず夕飯の支度を致しましょう」
メイコ
「ルカ、あんた反省の色とか無い訳?」
ルカ
「本当ですわカイトお兄様。責任を取って、可及的速やかに謝罪の意を示すべきですわ」
カイト
「その言い方には多分に刺を感じるけど、僕も悪ノリしたから否定はできない・・・」
ぱんっ、ぱんっ
手を叩く音と共にマスターが自室からリビングにやってくる。
マスター
「みんなー。暗いよ暗いよー。いつもの元気はどうしたのー?」
リン
「あ・・・マスター」
レン
「しょうがないだろ・・・ショックなもんはショックなんだから・・・」
マスター
「それでも、GUMIさんが戻ってきた時に僕達が暗くなってちゃ意味ないでしょー?GUMIさんの為にも、僕達は元気でいなくちゃ」
ミク
「それはそうなんだけど・・・」
マスター
「・・・っと、マスターである僕からのお小言はここまで。ここからは画期的で快活なプランのご提案です」
みんな
「???」
マスター
「この状況にピッタリの、GUMIさんを元気づけて僕達も楽しい作戦を思いついたんだよ・・・みんな、僕の周りに集まってー」
30分後
GUMIの部屋
GUMI
「あー。あーーー」
(・・・治っちゃったッス。まさか本当に効くとは思わなかったッス。・・・ネギ。冗談半分で首に巻いたらみるみる呼吸が楽になって熱も引くとか・・・侮りがたし、ッスね・・・ネギ・・・)
がらがらがら
GUMI
(とりあえずみんなに報告ッスね。さっきまで病人ちっくだった分、テンション高くいくッスよー♪)
リビング
GUMI
「・・・よーッス、みんなー!」
・・・
GUMI
「・・・元気に、なった、ッスけど・・・」
・・・
GUMI
「・・・あ、あれれ、み、みんな、どうしたッスかー?」
レン
「・・・よーっす・・・」
リン
「元気そうだね・・・」
GUMI
(ええーっ!?何この状況!?)
「あっ、あったりまえッスよー!GUMIさんの取り柄は元気と笑顔とゴーグルッスからねー!」
ゆかり
「お体の方は・・・大丈夫ですか・・・」
GUMI
(むしろそっちが大丈夫ッスか!?)
「あ、あー!お、お陰様で復活ッスよー!あっ、ミクさんが置いてってくれたネギ、首に巻いたんスよ!いやあ本当に効いたッス!!」
ミク
「そう・・・ネギ、ちゃんと効いたんだ・・・あはっ、嬉しいなー・・・」
GUMI
(全然嬉しそうじゃないっ!?)
「どっ、どうしたんスかみんな!?あたしが風邪引いてダウンしてる間に何があったッスか?!」
がっくん
「なんとも・・・してないよ・・・」
IA
「いつも通りですよ~・・・」
GUMI
(こっ、これは絶対なんかあった!・・・まっ、まさか、あたしがダウンした所為でみんなのテンションまでもが下がった!?)
「みっ、みんな元気出してくださいッスよ!あたしなら、この通り元気バクハツッスから!あっはっはー・・・」
CUL
「あっはっはー」
ルカ
「あっはっは・・・」
みんな
「あははは・・・はは」
しーん・・・
GUMI
(・・・だっ、ダメだーーー!!これはダメだー!!あっ、あたしの所為!?あたしの所為なの!?しっ、仕方ない!いつも笑顔の明るいムードメーカーGUMIさんが元気づけてやるしかない!!)
「みっ、みんなー!!ベッドで横になってる間に思いついた一発ギャグあるから、注目ちゅーもーく!!」
腕を組んで横向きに寝そべるGUMI。すると、腹斜筋の力だけでGUMIが起き上がる。そのままの姿勢で、不敵な笑みを浮かべながら腹筋運動を続けるGUMI。
(皆さんも一度お試しください。結構キツイです)
GUMI
「ふっふっふー。すごいでしょーすごい腹斜筋でしょー。そんなGUMIさんの最近の悩みは腹筋が割れてこないかどうか気になってることッスよー」
みんな
「あはは・・・すごーい・・・」
GUMI
「・・・」
ぱち・・・ぱち・・・ぱち・・・
GUMI
「・・・つ、次いくッスよー!GUMIさんは炭酸飲料が好きッス!マスターが買ってきたペ○シの1.5Lボトルを一気飲みするッス!」
(って言っちゃったけど出来んのあたし!?いっ、いや言った以上はやるしかない!!)
「ぐび・・・ぐび・・・」
(・・・ヤバイ!炭酸!しゅわしゅわ!!500mlはまだしも1.5Lはキツイ!しかも風邪引き直後!!喉!喉がぁっ!!)
「んぐ・・・ぐ、ぐぐぐ・・・!!・・・ぷはーぁっ!!」
(飲み切った!!めちゃくちゃ辛かったけどなんとかやり切ったよあたし!!・・・んぐっ!?)
ぐえ~~~っ
GUMI
「・・・・・・・・・・」
みんな
(血の気の引く音)
GUMI
「・・・脱ぎます!責任取って脱ぎます!!」
ぐいっ!!
がっくん
「わーっ!!」
レン
「まっ、待ってGUMIさん!!これドッキリだから!!こういうネタだから!!」
GUMI
「・・・ドッキリ?」
リン
「そ、そうそう。みんなでGUMIさんを驚かそうかなー、って」
IA
「そ、そしたらGUMIちゃんが予想外の反応しちゃったもんだから、みんなドッキリだって伝えるタイミング逃しちゃってて・・・」
GUMI
「・・・首謀者は?」
マスター(台所からひょっこり)
「あー、僕だよ僕。いやー面白かった。GUMIさんナイス一発ギャグだったよー」
GUMI
「いやーお褒めに預かり光栄っすよーマスターもおひとが悪いっすねーこんな面白そうなことをあたしにだけ黙っておくなんてー」
マスター
「ごめんねー。でもターゲットにドッキリってバレちゃってたら意味無いでしょー?」
GUMI
「なるほどーそっすかーだったら仕方ないッスねー」
マスター
「あっはっはー」
GUMI
「あっはっはー」
どぼーーーーーん(マスターが手足を縛られたまま川に突き落とされた音)
GUMI
「さーーーぁみんなで鬼ごっこッスよー!マスターみたいになりたくなかったらあたしから全力で逃げまわるッスーーー!!」
みんな
「ごっ、ごめんなさいぃぃぃぃぃ!!!!」
その後マスターは風邪を引きましたが、面会謝絶の札を貼って決してGUMIさんを部屋に入れようとはしませんでした。
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