天蓋が開いて身体が曝される
眠り姫の夢、誠の言葉
造花で埋め尽くされた顔が傾いて
朝日の色と薬の匂いがした

揺れる、揺れる 白露の花
揺れる、揺れる 贋物の身体
触れる
冷たい指先でなぞる窓越し
太陽と月が混ざって溶けた

揺り籠の中、眠っていたんだね
夜光虫の海に誰か落ちた、って
毒の身体で息をする 生きる為に海が必要だった
白のドレス、箱庭の中囚われ
言葉も無い 動かない木組みの足で
何を踏み締めた?
透明な仕草は誰にも伝わらないまま

いつからそこにいた?いつから眠っていたの?
劇場街は誰も知らないぼやけた風景
分かり合えると思った?笑っているの?
朝焼けを視界の端で捉えたのね
最低な言葉で、汚れた身体で
息をしていた

天秤にかけられた命と行き先
眠り姫の街、夢の中に
翼で埋め尽くされた背中に棘が刺さる
祈りと声の震えがした

蔓に閉ざされた遊園地、廃色の風景で
観覧車の側に置かれた祭壇は何を意味してた?
夢の跡でずっと眠っていたの?
誰が忘れていたの?贋物の歌唄うの?

揺れる、揺れる ひかりの墓
揺れる、揺れる 歪な身体
触れる
暮れる世界で騙るあの星
代用と罪が濾過して腐った

崩されたまま笑っていたんだね
時計の針に唆されたって
毒の身体で倒れてる 維持する為に膿が必要だった
って誰か言ってた、って眉唾の言葉で独り笑った
夜光虫の海に誰か溶けた、って 知らないって塞いで
偽りの箱庭で生きてる、って 笑って誤魔化して
感情が無い、って 嘘吐かれて

顔に花なんて無かったんだろう?
毒されてなんかいないんだろう?
翼なんて生えてないんだろう?
眠ってなんかいなかったんだろう?
守る為に嘘吐いて
本当はどうするべきだったのかなぁ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

眠り姫の寓話

守る為に吐く嘘にも賞味期限がある。

身体を毒されたと云われているお姫様についてです。

閲覧数:69

投稿日:2023/10/24 07:14:47

文字数:732文字

カテゴリ:歌詞

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