きらきら光る水面に
 誘われて顔を出した
 海に漂うその船で
 私は貴方を見つけた

 風に靡く茶色の髪
 伸ばした背に見とれていた

 美しいのは真珠ではなく
 その瞳だと気付いた
 手を伸ばしても届かない
 私は深く潜った

 ゆらゆら揺れる月の影
 今宵も歌を歌おう
 海に漂うその船の
 貴方に届く様にと

 波に添って輪を描く
 今直ぐにでも見付けてよ

 輝くのは太陽ではなく
 その姿だと気付いた
 褪せることない光は
 海の底までも照らした

 二本足――私の鰭
 肺呼吸――鰓呼吸
 五本指――薄い蹼
 貴方は人、私は人魚

 愛おしいのは世界ではなく
 ただ貴方だと気付いた
 振り向く貴方の視線に
 逃げる様に身を隠す

 揺るぎの無い想いの丈は
 泡となりて儚く消えた

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little marmaid

むかしむかしの、おはなし

閲覧数:89

投稿日:2011/10/27 20:17:35

文字数:347文字

カテゴリ:歌詞

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