花散らしの　雨の中
傘もささずに歩いてる
震える拳　握りしめ
哀しみ抑えて歩いてる
誰が為かと聞かれれば
即答するは旧友ぞ
見つけるまでは帰りはしない
雨水滴るパック飯

蝉時雨の　山中を
汗もそのまま歩いてる
汚れたエンピ　握りしめ
確かな１歩を歩いてる　
誰が為かと聞かれれば
即答するは兄妹ぞ
汚れ仕事は百も承知
慣れたもんさ車中泊

空高し　赤とんぼ
手を伸ばして歩いてる
忘れぬ想い　握りしめ
胸を張って歩いてる
誰が為かと聞かれれば
即答するは両親ぞ
辛いことも少なくないが
諦め悪さは親譲り

雪上行軍　なんのその
大きく手を振り歩いてる
かじかむ拳　握りしめ
決意を胸に歩いてる
誰が為かと聞かれれば
即答するは国民ぞ
英雄のないこの時代
誇り高き自衛官