「お空はどこまで続いてるのですか?」
ベッドに横たわる百花(ももか)が小さな声で私に尋ねた。
大きな黒い瞳が私を見つめ、小さな白い手が私をつかむ。
なんて可愛いんだろう。
仔ウサギのような少女が、じっと私を見つめている。
「空は広いから、どこまでも続いてるよ」
その言葉を聞き、少女は儚げに微笑んだ。
「よかった・・・。華恋(かれん)と離れるのは嫌だから・・・」
私の手を握る力が少し強くなった。
お返しに、私も強く握り返す。
「ねえ華恋・・・」
少女は何か言いかけたが、そのまま眠りについてしまった。
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