青い自転車 ～my home town～


そしてこの広い空の下で
錆びたペダルを軋ませた
変わらない街目覚めて
いつもの一日が始まる(始まる)
眠い目こすりながら
見上げれば夏の日差し
今も胸に残る季節
ゆらゆらと陽炎のように

ひまわり誇らしげ
吹く風暑さ運ぶ
貼り付く髪もそのままで
二人乗り笑いあった

振り返ればいつのまにか時は過ぎ
たどり着く場所も見えない ah
重い荷物溜め息無造作に詰めて
こぎ出した生まれたての今日へ

そしてこの広い空の下で
長い長い登り坂
走るよ青い自転車
ゆっくりでも軌跡を描いて(描いて)
高台からの眺め
ささやかな願いだけど
キレイに見えますようにと
上昇するリズムに込めた


打ち水跳ねる滴
子どものはしゃいだ声
プラタナス並木道抜けて
足元に私の街

楽しいことだけじゃないね毎日は
やりきれずヘコむ日もある ah
それでもまた朝日正しくやってきて
眩しさに瞳潤ませても

未来へと続く空の下で
私は元気でいます
涙に揺れる景色も
思うほど悪くはないから(ないから)
いつか見せてあげたい
青い自転車に乗せて
優しく降る光の中
ペダルの音高く響いた





【読み】
そしてこのひろいそらのしたで
さびたぺだるをきしませた
かわらないまちめざめて
いつものいちにちがはじまる(はじまる)
ねむいめこすりながら
みあげればなつのひざし
いまもむねにのこるきせつ
ゆらゆらとかげろーのよおに

ひまわりほこらしげ
ふくかぜあつさはこぶ
はりつくかみもそのままで
ふたりのりわらいあった

ふりかえればいつのまにかときわすぎ
たどりつくばしょもみえない ああ
おもいにもつためいきむぞーさにつめて
こぎだしたうまれたてのきょおえ

そしてこのひろいそらのしたで
ながいながいのぼりざか
はしるよあおいじてんしゃ
ゆっくりでもきせきをえがいて(えがいて)
たかだいからのながめ
ささやかなねがいだけど
きれいにみえますよおにと
じょーしょおするりずむにこめた


うちみずはねるしずく
こどものはしゃいだこえ
ぷらたなすなみきみちぬけて
あしもとにわたしのまち

たのしいことだけじゃないねまいにちわ
やりきれずへこむひもある ああ
それでもまたあさひただしくやーってきて
まぶしさにひとみうるませても

みらいえとつづくそらのしたで
わたしわげんきでいます
なみだにゆれるけしきも
おもうほどわるくわないから(ないから)
いつかみせてあげたい
あおいじてんしゃにのせて
やさしくふるひかりのなか
ぺだるのおとたかくひびいた