「怖い目にきみはあったよね
だから無理しなくていいから
ゆっくりと自分のペースで
何が起きたのか教えて
あの日友達と5人で
きみは廃屋に出かけて
夕暮れに帰ってきたのは
結局きみ一人だけだった
他の子との間に何かあったの?
ねえ教えて」
「私たちだけの秘密の場所なの
それなのにあの日悪魔が来たのよ
暗がりの中でそいつは言ったの
『逃げようとしたら命は無いよ』と
姿や形は見えなかったけど
確かに私は声を聞いたのよ
誰もが普通じゃないと感じてた
とても楽しそうな声だったから
そいつが近づいてきたとき
恐怖で動けなくなってしまって
友達に『手を貸して』って
言ったけれど顔を背けた
蜘蛛の子を散らすように
友達が駆けて出て行った
でも部屋にひとりぼっちの
私にみんなは耳元で
『おいで』って
『早くおいで』って
『みんなで一緒に部屋を出て行こう
怖いものなんて何にも無いから
あなたを絶対一人にしないよ
だって私たち友達だからさ』
姿や形は見えなかったけど
確かにみんなの声を聞いたのよ
私は普通じゃないと感じてた
とても楽しそうな声だったから」
「逃げ遅れたきみだけが
何故無事なの?」
「約束を守ったからよ」
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