末枯れる花へ

花を見る彼は揺れる影をはらむ
白んでくように落ちてく陽を見つめている
薄い花弁のすきまを通るのは
淡く流されたひとしずく程の長い記憶

壊されてくだけ
崩れるだけの赤い色の花の流れは
触れることもなく
私を見ていた

枯れてゆく 落ちてゆく
花に覆われて消える
吐いた耳を裂くような声それすらも
褪せてゆく 錆びてゆく
色のない色になって
透過、君の顔もまた

凍る水面に写った白昼は
まわりがぼやけた続いていたはずの逆夢

指を滑る夕凪は記憶を奪い去ってゆく
彼女が置いていった無彩色の雨を浴び続ける
飾られた悲鳴が耳鳴りのように痛くひびいて
窓際で末枯れる花のように生きる夢を見ていた

頭を覆う花
束ねた灰
彼には 分からない
思い出さえ
乾き果てる
離れない 写らない

揺れている花の影 彼の記憶には見えず
落陽で反射してた
末枯れる花のように徐々に忘れてゆくだけ
最後まで言えないさようなら

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

末枯れる花へ 歌詞

末枯れる花への歌詞です
パートごとに改行してあります

閲覧数:16

投稿日:2025/01/13 10:05:42

文字数:409文字

カテゴリ:歌詞

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