森のはずれ 丘の上の小さな小屋に
ひとりの女の子が暮らしていたんだって

黒い帽子が風で飛んで
いそいで追いかけてたの
風にのってきこえてきたのは 誰かの笑った声

手を伸ばしたけど帽子はすり抜け
宙へと舞い上がる
もうどうして上手くいかないの!
ほんの少し泣きたくなったよ

大事なだいじな帽子なのに 私の宝物なのに
あのこがいないと落ち着かないじゃない!

走って 飛んで 見えてきたのは大きな川
たいへん! あわてて手を伸ばした
鬼ごっこはやめて戻ってきてよ
これからはもっと大事にするから


「はい、どうぞ」
隣から伸びてきた手にはだいじな帽子
受け取るのをためらってしまう
こわくて足がふるえた
「どうしたの。いらないの?」
彼はふしぎそうに訊いてくる
「あなたは私がこわくはないの?」
うつむいて両手を握りしめてた

みんな私を避ける 気味悪がってばかり
だから私はいつだってひとりぼっちなの

すると彼は困ったように笑って
「何もしないからこわがらないで」
おびえる私の頭にそっと帽子をかぶせ
「大事なものは手放しちゃだめだよ」
優しく微笑む彼
心拍数がはね上がった
これがウワサの不整脈?


自分は旅人だと彼は言った
いろんなところを旅したんだと
空に浮かぶ大きなカーテンだとか
夜がこない街もあるってことも
「私も見てみたいな いつの日か」
叶わないとわかっていたけど
夢にみたの


森のはずれ 小さな小屋に
ひとりの女の子が暮らしていたんだって
嫌われ者のその子は 黒い帽子をかぶっていて

黒い帽子が風で飛んで
いそいで追いかけていたの
風にのってきこえてきたのは 誰かの笑った声


彼の手には私のだいじな黒い帽子




【ひらがなver.】

もりのはずれ おかのうえのちいさなこやに
ひとりのおんなのこがくらしていたんだって

くろいぼうしがかぜでとんで
いそいでおいかけてたの
かぜにのってきこえてきたのは だれかのわらったこえ

てをのばしたけどぼうしはすりぬけ
そらへとまいあがる
もうどうしてうまくいかないの
ほんのすこしなきたくなったよ

だいじなだいじなぼうしなのに わたしのたからものなのに
あのこがいないとおちつかないじゃない

はしって とんで みえてきたのはおおきなかわ
たいへん あわてててをのばした
おにごっこはやめてもどってきてよ
これからはもっとだいじにするから


はいどうぞ
となりからのびてきたてにはだいじなぼうし
うけとるのをためらってしまう
こわくてあしがふるえた
どうしたの いらないの
かれはふしぎそうにきいてくる
あなたはわたしがこわくはないの
うつむいてりょうてをにぎりしめてた

みんなわたしをさける きみわるがってばかり
だからわたしはいつだってひとりぼっちなの

するとかれはこまったようにわらって
なにもしないからこわがらないで
おびえるわたしのあたまにそっとぼうしをかぶせ
だいじなものはてばなしちゃだめだよ
やさしくほほえむかれ
しんぱくすうがはねあがった
これがうわさのふせいみゃく


じぶんはたびびとだとかれはいった
いろんなところをたびしたんだと
そらにうかぶおおきなかーてんだとか
よるがこないまちもあるってことも
わたしもみてみたいな いつのひか
かなわないとわかっていたけど
ゆめにみたの


もりのはずれ ちいさなこやに
ひとりのおんなのこがくらしていたんだって
きらわれもののそのこは くろいぼうしをかぶっていて

くろいぼうしがかぜでとんで
いそいでおいかけていたの
かぜにのってきこえてきたのは だれかのわらったこえ


かれのてにはわたしのだいじなくろいぼうし

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

黒い帽子

嫌われ者の少女にハッピーエンドを

hiroshi@IN率低下さんの曲に歌詞を付けさせていただきました
http://piapro.jp/t/vMiv

閲覧数:134

投稿日:2012/02/24 01:06:15

文字数:1,541文字

カテゴリ:歌詞

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