亜人

お前という存在は既に死んでいる感情を離さず
誰の為にこの不条理な世界を旅するバケモノよ

ああ聞こえる
空から
舞い降りた翼

お前と俺は
産み落とされてから
最悪のカオスで染め上げる
快楽と戦慄の数々
脆弱すぎる
獲物を欲しがる本能

笑みを浮かべながら
眩い程色鮮やかな
血で汚れた唇

挙動さえ
虚像さえ
甘く脆さに崩れ
断末魔だけ響く

小さく囁いた
嗚呼バケモノが

耳元で項垂れて
牙を向く悪魔は
その見える情景は
夢物語にはないから
忌まわしき生者必滅とはこのことか

言わばお見通しということか
すべてが
愛おしく思える程に
邪魔者に等しい

見たことも無い殺意を振り下ろす
無数の螺旋の軌跡を描く

カルマさえ
成すがまま
捲土重来に行きつき
森羅万象になる
lalala...

朽ち果てるその前にお前の傷の深さをさらけ出してみる
それが人との距離を隔てる問題提起なのだから