「静かに燃える炎」
作詞:切儚
作曲:モノオキP
…まるで、時間(とき)が止まったみたい
なんとなく立ち寄ったカフェで きみと再会
久しぶりに交わす言葉と 懐かしいその声音(こわね)
着こなすスーツはタイトライン
強(したた)かさをメイクでコーデ、アップした髪
記憶のなかの面影より きみは綺麗に微笑(わら)う
休日出勤でも、どこか楽しそう…
それはきっと充実した日々の証。
夢叶えたきみに抱(いだ)く感情(おもい)は
“憧憬(あこがれ)”? …それとも“嫉妬(ねたみ)”?
あの日「さよなら」と遠ざかっていくきみの背に
やるせなさと 強がりと 悔しさをぶつけた
今に見てろと思った 負けたくないと誓った
いつかまた会えた時、胸を張れる僕になりたかった
…でも、そんな静かに燃える炎を吹き消すように
年月(としつき)は過ぎて 僕は言い訳ばかりが上手くなった
相槌(あいづち)だけで精一杯
作り笑いを浮かべながら何も言えない
きみがとても眩しく見えて 胸が少しざわつく
未練なんて、ないわけがない…
思い出さぬように引き出しのなかに仕舞い
鍵を掛けてしまった夢を忘れたことなどない
燃えかすみたいな気持ちが燻(くすぶ)り出す
でも翌日(あす)にはまた消えてるかもしれない
そんな不確かで、頼りない火種(ひだね) …それでも 感じる予感
あの日「さよなら」と遠ざかっていくきみの背に
やるせなさと 強がりと 悔しさをぶつけた
今に見てろと思った 負けたくないと誓った
いつかまた会えた時、胸を張れる僕になりたかった
…ただ真っ直ぐに夢だけ見てるきみが羨ましかった
あの日の続きよ もう一度 灯(とも)れ、静かに燃える炎
もう行かなくちゃ、って席を立つきみを
咄嗟(とっさ)に僕は呼び止めた
伝えたいことがあるはずなのに
どうやって伝えればいいかわからない
数秒間、何も言えずただ立ち尽くす僕に
きみは少し微笑(わら)って言った
“あなたなら大丈夫。”
あの日「さよなら」と遠ざかっていくきみの背に
やるせなさと 強がりと 悔しさをぶつけた
今に見てろと思った 負けたくないと誓った
いつかまた会えた時、胸を張れる僕になりたかった
今、「さよなら」と遠ざかっていくきみの背に
愛おしさと 温もりと 優しさを感じた
今に見てろと思った 負けたくないと誓った
いつかまた会えた時、今度は僕も胸を張れるように
…たとえもう二度と会えないとしても忘れないから
きみが火をつけて 確かに灯(とも)った、静かに燃える炎
静かに燃える炎
結構時間が経ってしまいましたが、今年から作詞活動を再開しました。
復帰第1作目は、モノオキPさんとのコラボ楽曲「静かに燃える炎」です。
音源:https://www.youtube.com/watch?v=XB8cCagyRFw
久しぶりの作詞ながら、昔以上に手応えを感じる作品になりました。
この楽曲は初めて詞先で作ったのですが、スガさんの作曲センスの高さに脱帽。
とても素敵な作品に仕上がりました。
歌詞は物語調になっていて、追いかけていた夢を諦めた主人公と夢を叶えた元恋人がカフェで偶然再会するところからストーリーが始まります。
魂込めて本気で書きました。
お楽しみいただけたなら幸いです。よろしくお願いします。
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