#「航宙巡洋艦カナデ」(SFを真面目に書いてみた結果



宇宙(そら)にきらめく光

それは地球上からも見える

遥か遠くの星々の光……もあるが、それだけではなかった


暗い宇宙(そら)を駆ける一隻の大型航宙巡洋艦

その艦めがけて、光が伸びて刺さる



「きゃああああ!!か、艦長!敵主砲、右翼に被弾!」


髪をツインテールに結んだ少女オペレーターの報告


「艦長!敵の数、さらに増大!7時の方向、数8!挟まれました!」


レーダーを見ていた亜麻色の髪の少年が慌てて報告


「ミク!レン!落ち着きなさい!ミクは右翼の隔壁閉鎖指示!レンは更なる援軍に注意して!」

「はい!」


二人は艦長席に座る女性の指示を的確に行う


「めーちゃん、どうしよう……このままじゃ……」


砲撃手の少女が不安そうに艦長を見る

その少女はレーダー監視役の少年とうり二つ


「リン、弱気になっちゃ駄目よ!この船には、民間人も乗っているのだから!」

「で、でもぉ……」


すでに敵は前後に展開、味方は皆無……援軍もなし……絶望的状況だ


「艦長、ここはこのまま強行突破するべきではないでしょうか?」


と、レンが提案をするが……


「それができたら、もうとっくにしているわ……このままじゃ、後方の艦隊に追いつかれて突破どころじゃないのよ」




その時、この船の格納庫から通信が入る


「艦長!私が出ます!ハッチを開けてください!」


汎用戦闘機に乗り込む女性パイロットからだった


「ルカ……駄目!今、出て行っても無駄死によ!」


艦長の言葉をきいても女パイロットの決意は変わらなかった


「大丈夫だよ、めーちゃん、僕も出る!僕が不可能を可能にしてみせるさ!」


通信に割り込むようにして、男性パイロットが介入する


「カイト……でも……」


艦長であるメイコは、彼らの発進を躊躇する

前方に敵艦5、後方に8……とてもじゃないが、戦闘機が二機出てもどうにもならない


「月にある前線基地まで突破できれば、味方の援軍も期待できる!僕とルカさんで後方の艦隊をかく乱するから、めーちゃんたちは正面を突破して!」

「そんな……そんなことしたら、カイトたちが……」


そうなると、私たちが運よく脱出できても、彼らは回収できない


「大丈夫です、メイコさん。私たちは後で必ず合流します。みんなをよろしくおねがいします」


ルカの覚悟は本物で……

それを通信できいていたオペレーターのミクはそれを震えうつむいて聞いていた……


「艦長……どうしましょう……もう時間がありません」


レンの言葉……そう、迷っている暇はない……後ろの艦隊は徐々に近づいてきている


「メイコ……」


普段はめーちゃんなんて呼ぶカイトがそう呼んだ


「今回の民間人救出任務……ほかの艦にのった民間人は助けられなかった。でも、まだこの艦は生きている!僕らに守らせてくれ!」


カイトの覚悟もメイコは感じ取る









「……ミク……ルカとカイトの発艦準備……」


小さな震える声でミクに対して、艦長命令が下る


「艦長!!」


ミクは思わず立ち上がる


「いうことを聞きなさい、私たちはここで沈むわけにはいかないの…………」


一切、大声を出さず、下を向いている艦長の姿にミクも感じ取る部分があった


「これより、第八艦隊所属、航宙巡洋艦【カナデ】は、敵艦隊の中央突破を行います。各員、戦闘準備及び対ショック用意」


艦長は全艦放送を使って艦全体に通達


「ハッチ開きます!」


ミクが状況を伝える


「ルカ、カイトの発艦後、速やかに前進!敵艦との距離500にて主砲を使います、リン、準備して」

「は、はい!」


リンが砲座につく


「艦長!進路クリアです、いつでも発進できます」


ミクの声も震えている


「ルカ、カイト…………必ず戻ってきなさい」


メイコの言葉にルカはニコリと笑い、カイトは笑顔で敬礼をかえす


「各機、発進!」


メイコの命令と共に二機の戦闘機が星空に消えていく


「速やかに全速前進!距離500で、敵艦隊左舷に主砲をはなちます!それを回避した艦隊の穴を抜けます」

「うまくいくかなぁ……」


リンが不安そうにしている


「うまくいかせるのよ……そうじゃないと……すべてが無駄になる」


まっすぐ、前だけを見つめるメイコ

その視線の先には、輝く星々と、真っ暗な暗闇、そして敵の姿がある

その時、誰もが覚悟を決めて、前だけを見つめていた







以上が、航宙巡洋艦【カナデ】の最終記録である

その後の軍事記録には何も残ってはいない……



彼らはどうなったのか……誰も知らない





しかし……200年たった今でも、この話がこうして現在に伝わっている

と、いうことは……



いや……ここより先は推測になる、やめておこう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【めー誕】航宙巡洋艦カナデ【なんてなかった】byしるる

めーちゃん、お誕生日おめでとー
しかし、内容は全く誕生日は関係ない

SFものを本気で書いてみた結果、こうなったww

そうです、参考は宇宙戦艦○○○ですよww
よくメインテーマを甲子園とかで吹奏楽部が吹いてますよねww
さすが、ガン○ムが参考にしただけの名作ですw

閲覧数:99

投稿日:2013/11/07 04:28:06

文字数:2,069文字

カテゴリ:小説

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  • イズミ草

    イズミ草

    ご意見・ご感想

    うおおおお!!!
    あっやはり彼の有名な宇宙戦艦○○○でしたかwww

    まさに変化球ですね!!
    誕生日作品なのに……wwww

    すごい臨場感があって好きです!!

    2013/11/09 13:13:20

    • しるる

      しるる

      もちのろんですw
      意外とSFは好きですけど、自分で考える力はほぼないに等しいですw

      変化球ですよー
      キャッチャーミットをかわし、空高く……そして宇宙へ
      後に【世紀の大暴投】といわれる作品ですww←

      2013/11/09 13:39:09

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