私はいつになったら解放されるのかしら?死にたくても、死なせてはくれないしなぁ・・・。本当困ったわぁ・・・。                                                 

「リン様、紅茶をお持ちしました。」                                        


貼り付けたような笑顔を浮かべたこの私専属のメイドは私の苦手なタイプの人間。いっつも、ニコニコしちゃってなんなの?どうせ、コイツも裏で私の悪口言ってるんだろ。わかってんだよ。この中に信用できる人なんて誰一人いない。「リン様のためならなんでも致します。」だってさ。ははは、笑えねぇよ。なに嘘ぶっこいてんだよ。                                             

「あぁ、ありがと。下がれ。」                                          

私がそういうと、メイドの表情は一瞬だけニコニコ笑顔(笑)から「どの口聞いてんだ小娘。うぜぇんだよ。」と言ってそうな表情に変わった。だが、メイドはすぐにニコニコ笑顔(笑)に戻る。冷や汗かいてますよー?                                                         

「リン様の夢見が良いように私は祈っております。」                                    

「どういう意味?馬鹿にしてるの?」                                       

あら、今度は崩さないのね。                                            

「そんな・・・私は純粋な気持ちで申し上げましたのに・・・。お気に触ってしまったのなら申し訳御座いません・・・。」                                             

「もういい、下がれ。目障りだ。」                                           

「申し訳御座いません・・・!」                                            

やっと行った・・・。しつけぇんだよ、バァカ!                                     

『リン様ってさぁ、ムカつくよね。いっつも、クオ様の隣にいるし・・・近寄るなっての。』                     

『だよねぇ・・・。泣くときめっちゃ笑えるよねー!』                                 

『ビービーうるさいしねー!』                                             

私はこれを聞いたとき泣いた。でも、声は出なかった。それからだ、私の涙がカラッカラッになってしまったのは。信用してたのに。やっぱり、他人は信用できないな・・・。メイド・・・ミクが淹れてきた紅茶を飲む。ゲッ・・・まずぅ・・・。淹れ方、下手糞すぎだっての。捨てよっと。                    

その時、いきなり窓が開いた。                                           

「あのぉ・・・リンって人いますか・・・?」                                     

綺麗な金髪ね・・・。お月様に照らされて綺麗・・・。                                                   

「なに?侵入者?門番はなにをやってるのかしら?それでリン様になんか用かしら?」                 

てか、私本人だしね。こいつ、怪しいし。と思っていたら彼がどこから出したのか金をばら撒いた。あぁなるほど、彼は殺し屋か。口止め料って訳ね。結構な大金だけど。無意味ね。あ、クソメイドの言ってた言葉の意味わかったわ。ちょうど良かった。私、死にたかったし。殺してもらおう。                   

「これ、あげますから・・・黙っててくれますか・・・?」                              

こいつ、気弱いの?                                                  

「ごめんなさい。それはできないわ。あ、でもいいこと教えてあげる。私あなたの探してるリン。ここの主。」                                                        

この国の城と言う名の牢獄の主。                                          

「本当ですか・・・?」                                          

「えぇ。」                                                   

「用件はわかりますか?」                                          

「えぇ!当然じゃない!私を殺してくれるんでしょ!?」                               

そんな、私の歓喜の声を聞いて目の前の金髪の少年は一瞬怯えてたような表情をした。                  

「そうだけど・・・怖くないの?」                                            

怖い?だってここから解放されるためにはそれしかないじゃない!                            

「怖くないわ!ここは退屈だし消えてほしい場所だしうぜってぇ奴はいるしよぉ!!逃げたいんだよ!」 

「死ぬ以外にもここから逃げる手段はあったはずだよ・・・?」                            

「ない。ところで・・・名前は?」                                                   

「レン。職業は殺し屋。」                                                   

「あぁ、やっぱり。」                                              

「バレてたの!!?」                                                 

「分かりやすいわね。馬鹿な私にもわかったわ。本当に殺し屋?」                         

「これでも、殺し屋なんだよ・・・。結構有名なんだぞ!」                            

「殺し屋が有名になってどうするのよ。」                                             

「いやー・・・お金が手に入るしー?その、大人の店行くとサービスいいし・・・?」                 

「汚いな。チビ。」                                             

「チビってなに!?チビって!」                                          

「えー・・・そのー・・・えー・・・なんだっけ?」                                   

「もういいです・・・。」                                          

「それはおふざけはもういいから、殺させてって意味?」                               

「ちがうよ!あぁ!もう!君・・・リンは殺さない!その代わり僕と一緒に行動してもらう!」                         

なぁんだ殺してくれないんだ。殺し屋でしょ?殺してよ。終わらせてよ、終わらせてよ。        

「殺し屋なのに殺せないの?依頼主さん。怒るわよ?」                                

「もう、そんなのどうでもいい!僕は君に惚れたの!!だから、ついてきて!!」


「えー・・・。」                                                

「外の世界にはきっと幸せが待ってる!!相棒兼恋人さん!よろしくね!」                       

「誰が、相棒兼恋人だ。私はまだ行くなんて一言も言ってない。」                         

「つれないなぁ・・・。」                                         

「てか、殺し屋とこんな会話するのってどうなの?」                              

「殺し屋って言わないで・・・?結構、傷つくんだ・・・。」                             

「じゃあ、人殺し?」                                              

「それもいや!レンって呼んでよぉ・・・。」                                  

「はいはい。」                                              

「来てくれる?」                                                 

レンが私に手を差し出す。                                         

「ねぇ、外は楽しい・・・?」                                        

「そりゃぁ、もう!!」                                            

「じゃあ、連れてって?」                                           

「はい。リン様。」                                           

「リンでいい。」                                              

「いこっか。」                                                

「えぇ。」                                                      









この人は私の相棒兼恋人です。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

紹介しますこの人は

設定                                 

リン 王女                                
レン 気弱な殺し屋                            
クオ 隣の国の王                               

悪ノじゃないお

閲覧数:285

投稿日:2011/05/26 07:22:10

文字数:4,645文字

カテゴリ:小説

  • コメント2

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  • シベリア

    シベリア

    ご意見・ご感想

    リンの言ってることよくわかるのはうちだけ…じゃないはずww

    レンwww気弱な殺し屋ってww
    ヘタレなのに殺し屋やってるのかww

    ちょ、ミク!!面かせこらああああ(((
    うちのかわいいかわいいリン様を泣かせたなんて!!((((お前のじゃないだろ

    次も読んでくる!!

    2011/05/26 17:18:15

    • なのこ

      なのこ

      紅華116                                                 

      レンくんはヘタレだとかわいいですよねー!                                  

      ミクは恋に貪欲なんですよー・・・                                        

      おぉwwあなたもですかwwwwわたちもですwwww                                

      最近ブクマが多いような・・・ありがとうございますぅうううぅぅぅぅうぅううう!!!!!!   


      シベリアちゃん                                                    

      書いた本人すらわからない                                                

      うーん・・・レンくんは貧しい家庭に生まれ育ってそれで仕方なく・・・って感じかな!!?    

      ミク様とシベリアたんどちらが強い!!!?←                                

      次も読んでくれるのぉおおおお!!!!?

      2011/06/01 17:15:32

  • 紅華116@たまに活動。

    !!
    今回も楽しく読まさせていただきました^^

    レンのへタレさが面白いです!リンちゃんももちろん可愛いです♪

    つか、ミク酷い!!あんなに可愛いリン様の悪口を言うなんて…
    まずい紅茶wwでも、私ならミクの入れた紅茶ってだけで最高にテンションあがりますwww

    ブクマいただきまする。

    2011/05/25 21:49:04

    • なのこ

      なのこ

      紅華116                                                 

      レンくんはヘタレだとかわいいですよねー!                                  

      ミクは恋に貪欲なんですよー・・・                                        

      おぉwwあなたもですかwwwwわたちもですwwww                                

      最近ブクマが多いような・・・ありがとうございますぅうううぅぅぅぅうぅううう!!!!!!   


      シベリアちゃん                                                    

      書いた本人すらわからない                                                

      うーん・・・レンくんは貧しい家庭に生まれ育ってそれで仕方なく・・・って感じかな!!?    

      ミク様とシベリアたんどちらが強い!!!?←                                

      次も読んでくれるのぉおおおお!!!!?

      2011/06/01 17:15:32

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