泣きつかれて しゃがみこんでいた
真昼の陽炎の 迷い道
目をつぶって 約束をした
小さな手のかたち 遠い昔

鈴の音 火送り 石畳
灯して 流れる 思い人
近づいてく 終わりのとき

通り過ぎゆく 嵐のにおいに
立ち尽くして 見上げる まぶたの裏側に
願い結わえて あなたの記憶に
届かないと わかって それでもいいのよ

「またね」と 手を振る
強がりな心を 抱きしめていたい

逃げ道など わからない街
めまいする人波 蜃気楼
胸吹き突く ぬるい夏風
寂しさ引き連れて 瞳閉じた

みなもに 煌めく 茜空
雷鳴 夕立 ほうき雲
巻き戻して 流されてく

夜に溶け合う 暑さの気配に
取り残され さまよう 二人きりの迷路 
手と手つないだ 微かな温もり
放さないと 誓うよ それでもいいんだ

ほんとは 嫌だと
泣き叫んでたんだ 「いかないで」とずっと

繰り返して 涙落ちる

通り過ぎゆく 時間の行方に
立ち止まって 見つめる 痛みのすぐそばに
気づいてゆくの 大事な面影
うすれてゆく ものなの それでもいいのよ

心配 いらない
いつか消える 炎
胸にしまい 包み込んで

確かめるように 懐かしい気持ち
見渡したら 一面 降る雨の花束
笑顔の意味を 知らないままでも
聞こえてくる 「ありがとう」 それでもいいんだ

言葉にできない
願い事ほどいて あの日つないでた
幼いこころの空

<かな>

なきつかれて しゃがみこんでいた
まひるのかげろうの まよいみち
めをつぶって やくそくをした
ちいさなてのかたち とおいむかし

すずのね ひおくり いしだたみ
ともして ながれる おもいびと
ちかづいてく おわりのとき

とおりすぎゆく あらしのにおいに
たちつくして みあげる まぶたのうらがわに
ねがいゆわえて あなたのきおくに
とどかないと わかって それでもいいのよ

またねと てをふる
つよがりなこころを だきしめていたい

にげみちなど わからないまち
めまいするひとなみ しんきろう
むねふきつく ぬるいなつかぜ
さびしさひきつれて ひとみとじた

みなもに きらめく あかねそら
らいめい ゆうだち ほうきぐも
まきもどして ながされてく

よるにとけあう あつさのけはいに
とりのこされ さまよう ふたりきりのめいろ
てとてつないだ かすかなぬくもり
はなさないと ちかうよ それでもいいんだ

ほんとは いやだと
なきさけんでたんだ いかないでとずっと

くりかえして なみだおちる

とおりすぎゆく じかんのゆくえに
たちどまって みつめる いたみのすぐそばに
きづいてゆくの だいじなおもかげ
うすれてゆく ものなの それでもいいのよ

しんぱい いらない
いつかきえる ほのお
むねにしまい つつみこんで

たしかめるように なつかしいきもち
みわたしたら いちめん ふるあめのはなたば
えがおのいみを しらないままでも
きこえてくる ありがとう それでもいいんだ

ことばにできない
ねがいごとほどいて あのひつないでた
おさないこころのそら

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

雨の花束

閲覧数:214

投稿日:2014/05/11 11:27:46

文字数:1,293文字

カテゴリ:歌詞

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