小さな風が桜の花びらを
伽藍とした部屋に寄越してきて
そうまるでそれが君のせめてもの
お詫びみたいに思えて
少し笑えてその後泣いた

「僕はまだ死なないよ」って
そう言ったじゃない
「僕はまだ死なないよ」って
そう言ったじゃないねえ
明日雨が降っても君が
「桜を見に行こう」と言うのだから

私柄にもなく勇気とやらを
奥の方から引っ張り出してきたのに
嗚呼最期に笑ってさよならなんて
ずるいよ、ずるいよねえ

嘘つきバカ野郎
何死んでんだ
「せめて今日までは」
なんてもう遅い
私の我儘だ
嗚呼そんな君が大好きでした
ごめんね何もかも届かないけど
嗚呼そっか昨日はエイプリルフールか

視界に入る物全てが
私の胸を握りつぶしてきて
嫌になっちゃうわもう
ふと見覚えのない
表紙の折れたノートが目に留まった
日記みたいだ

死んでしまった君の部屋でひとり
思い出と重ねて読んだ
そして最後のページ
4月1日(土)「やっぱりあなたが好きだ。

明日告白しようと思う。」
嗚呼バカ野郎
何死んでんだ
お別れすらしないで
いつもより少し綺麗な字で
何が「好き」だ
一度としてそんなとこ見たことない
嗚呼

笑って泣いて怒って喧嘩して
まだまだ何もかもし足りないよ
何死んでんだ、何死んでんだよ
もう

「すぐ治るみたい」って
そう言ったじゃん
優しい嘘なんていらないよ
お別れできなくなるなら
嗚呼そんな君が大好きでした
届かないけど

嘘つきバカ野郎
何死んでんだ
「せめて今日までは」
なんてもう遅い
私のわがままだ
嗚呼そんな君が大好きでした
ごめんね何もかも届かないけど

もうここでお別れしよっか
昨日までありがとう
最期に君の笑顔見れてよかった
桜の花びらが手を放して
「さようなら」そう言って
手を振った気がした

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

「エイプリルと恋日記」 歌詞

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投稿日:2017/05/05 02:17:11

文字数:761文字

カテゴリ:歌詞

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