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【Part.2】 気ままな歌詞描き講座
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【はじめに】
このテキストは自分自身が作詞をするなかで
学んだことや気が付いたことを
書き留めておいたものとなっています。
内容は私の自論も多々含まれていると思いますので
参考になりそうな部分だけお使い下さい。
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【05】歌詞の描き方~その2~
:歌詞の役割説明、関連について:
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詩・歌詞を描く時に、始めから「役割」を考える人はそうそういないと思います。
(既に詩・歌詞・曲の作成に慣れている人は除く)
「この歌詞(言葉)が好きだ」 とか
「この曲(メロディ)が好きだ」 という所から
歌を創ろうと考えるようなったと思います。
いくつかの詞や、いくつかの曲を聴く、描くことによって
その言葉、音の「役割のような何か」に思い当たるはずです(漠然とでも)
私の感じ方だと、
「ここの曲に対するフレーズはこの【言葉】だからこそ」
逆に、
「この言葉が生きる(感動する、響く)のは
この【曲、音程、リズム】だからこそ」
というようなものがそれに当たります。
・「詩」として 伝えるべき部分なのか
・「歌詞」として 歌われる部分なのか
・「曲」として 感じとる為の部分なのか
一通り書き上げたらそれを考えると良いかと思われます。
【 詞・歌詞の役割 】
まず、「詩・歌詞」がどのような性質を持つのか。
Aメロ、Bメロ、サビの3つを例にして書こうと思います。
あくまで、一般的な歌に対する考え方なのでものによっては全然違ったり。
(前奏、間奏などに関しては曲の役割の方へ)
|>…Aメロ
起承転結の起~承、物語の始まり、声の第一印象。
言うなれば、曲の「状況説明」部分。
全体の流れを構築する、最も重要な部分だと思います。
(サビよりもこの部分の完成度が全体の完成度とも思うくらい)
何よりスタートが強いというのは重要です。
「詩・歌詞」としては、共感させ易い流れを作る部分であり
こだわりや理由が無いなら「強力な」単語や文章は避ける方向がいいかも。
「メロディ、言葉が流れていく」ということを意識する必要があります。
その都合上、最初はゆっくり入るのが定番となっているような。
使いにくいのは音として詰まる言葉、流れを止める言葉、
言い切りの言葉(~は ←とかが無い)など。
主語(私、彼)や一文章まるまるなんかは比較的適用し易い。
ただ、意識しすぎるとダルい詩の出来上がりです。
思い切って強く入るというのも選択肢。
なんだかんだ考えて、最終手段は
「適度に煮詰めて作曲者に丸投げ」
して
「要求に対して言葉を変えていく、変えてもらう」
これが一番かも。
|>…Bメロ
BメロはAメロとサビを繋ぐ部分です。
BメロはAよりも臨場感があり、だけど、サビより印象的では無い。
だけど歌に惹きこまれていく。
そんな部分だと思います。
起承転結で言えば、承~転の部分。
考えることがとても多いBメロ。
一度の流れで全部考えることは、私には無理です。
とにかく描ききって、余裕があればメロディ意識して最後に調整。
ここに力入れすぎてAとサビで失敗したら凹みます。
以下、説明。
作詞をしていて音を意識しづらい部分ではないでしょうか。
Aメロを補助しようと不規則な文になって曲のイメージにならなかったり
Bメロとして意識しすぎるゆえに(サビにつなげようとするあまり)
Aメロが浮いてしまう結果になったり。
ここで自分の好きな、
イメージに近い(既存の)歌を読んでみてはいかかでしょう。
自分で聴きながら書き出す(orテキストにタイピングする)とわかり易いかも。
多くの歌はAメロとBメロの「文字、文章数」が同じくらいではないでしょうか。
もしくはBメロが無い歌(2番の歌詞のAメロ部分が、Bメロの設定とか)
もあるかと思います。
・Aメロの流れを維持しつつサビに向かうかどうか
・Aメロとは別のBメロをつくるかどうか
・特に考えてないならBメロが必要なのか
私はこのくらいにしか考えないようにしています。
なぜかと言うと、Bメロも一杯一杯描いてしまうと
歌詞全体の意味が薄れてしまうことが多いからです。
一回で済む言葉を、似たような内容の文章が並び続けるより、
一回だけで済ませた文章のほうがインパクトがある、ことも多いです。
ただし、暗示的に文章を繰り返す方法も非常に有効な描き方なので、
一通り描ききってから考えましょう。
また、「最初のメロを長めに描いてAとBに分ける」ことも方法の一つです。
Bメロを描く際、
Aからサビへ「ABサビと上がり続ける」とか
「AB下がってサビ上がる」とか
「Aと同じ感じでサビ直前で上がる」といった曲の流れは少し意識してもいいかも。
|>…サビ
歌のクライマックスの部分です。
起承転結の「転~結」辺りの部分になります。
感情的な表現を使いやすく(伝えやすく)、
歌詞の場合は多少の理不尽や不合理なら気にならない部分でもあります。
この部分を「どう感じてもらえるか」によって、歌詞の方向性が決まります。
例えば、
AとBが冗談的な歌詞でもサビの部分で真摯な思いが描かれていると
まずネタ曲には聴こえませんし
AとBが深い歌詞を持っていても、サビでふz・・・
遊んでしまうとネタ曲にしか聴こえなくなったり。
「Aメロが歌詞の流れを決める部分」なら、
「サビは歌詞の方向性を明確に表す部分」だと思います。
そんな歌詞の命のような部分ですが、難しく考えないほうが上手くいきます。
だけどこんなときに限って思いつかない、上手く行かないっていうときは
こう考えています。
・難しい言葉よりも簡単な言葉。
・短いよりも長めに。文章でも通り易い傾向があります。
・強い単語ならそれだけが光るように。
・「サビを伝えたいからAもBもあるんだ」というくらいで思い切って言葉を捻出。
・言いたい部分がAやBにあったらこっちに持ってきてみるのもアリ。
・etc
ちなみに、詩を歌詞に書き換える場合の弱点は大概、サビです。
文章全体で一つが成り立ち、削るとどこかが弱くなってしまい、
詩の流れ重視で描いてある以上、盛り上がりに欠けます。
ただ、それは盛り上がりの強弱の強い曲ならの話であり
淡々とした語りかけに近い歌は、歌詞そのものが詩であることも多いです。
【 歌声の役割 】
「歌声」は「詩・歌詞」と「曲」の中間、
更に、「音」と「言葉」の中間の性質を持ちます。
どれにも属さないが、どれからも強く影響を受ける。
なんというジャジャウマ(死語)
そういう意味(そまりやすい点)では極端に純粋な性質とも言えます。
ボーカロイドという役割も、ある種完璧な位置づけかもしれません。
【 曲の役割 】
これは特に自論の強い言い分なので
他の方や作曲者様とはまるで違うこと言っちゃっているかもしれませんが・・・
私にとって「曲」とは
《 「歌声」の舞台となる世界の背景を創り出す役割 》
だと思っています。
「曲」だけでは音の方向性だけで、どのような世界かは全く分かりません。
逆に「歌声」だけでは世界は分かっても、
「声に表れない感情の起伏」や「歌声世界の情景の変化」までは
簡単に掴むことはできません。
二つが同時に存在することではじめて、「一つの完成のカタチを成せる」
そう思います。
※無音だからこその世界もあります。
ただ、それは「無音」という曲の選択肢だと考えてください。
【 絵(イラスト、動画)の役割 】
個人的に
絵とは、歌に「先入観」を提示し
認識されるにつれ歌の「看板」となり
最終的に「歌と一体化する」ものだと思います。
何より人間は、視覚から入る動物なので。
音が聴こえても視認するまでは明確な認識を得られないように。
音楽に集中するために、目を閉じるのは意識を聴覚に集中させるため。
例えば、路上で自分の好きな音楽が流れていて、
無意識に音源に振り向くことと同じ。
とにかく、視覚⇒聴覚⇒(更に他の感覚を経て)⇒理解するという
流れを持っているため、絵も重要な位置付けとなります。
ただし、絵がどのような影響を与えるかは基本的に未知数です。
基本的に、悪い影響は出ない傾向が強いです。
(わざと「悪く」描くなら別ですが、そんなことは普通しないので論外)
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【0B】 余談、おまけ。
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余談1。
設定に「改変しないで下さい」がありますよね。
私も一部の思い入れの強い詩には設定しています。
これだけ沢山の「詩・歌詞」があると「唯一のもの」ってそうそう無いですし。
しいて言うならば、それは思い入れを含めて「自分だけのもの」かも。
ということは、
その内容には「自分だけの武器」があるとも考えられます。
自分にとってどこの部分が「自然に聴こえる、読める」のでしょうか。
今までに描いた詩・歌詞も無駄にはならないはず。
余談2。
作詞、作曲をしていると必ず生まれるであろう
・「絵」のイメージ・「言葉」のイメージ・「曲」のイメージ
これらは自分の意識とシンクロしているために起こるので、
自分の担当でなかったとしても、描きとめて置くといいかと思います。
でも、曲のイメージを残すのは難しいですね(汗)
ボイスレコーダーに鼻歌で・・・?
あ、それは私には無理だ(色々な意味で)
余談3。
私はAメロの作成が苦手です。
自分が「音としてイメージを掴みづらい」ということや
「サビまでの流れのきっかけを作る」部分だと思っているので中々思いつかない。
Aメロが綺麗と思うと、Bメロやサビがやや重くても全然気にならない。
むしろ、それが好印象にすら感じます。全部ではありませんが。
わざとBメロから聴いてみると、Aメロの完成度の高さを伺うことができるかも。
余談4。(余談多っ)
歌詞を描いて誰もが思うことの一つに
「自分はそんなに言葉が浮かばない!」ということが必ずありますが
そういう時は全部明確に文章にしてしまってから歌詞を考えると
(小説みたいに情景や状態を書き出す)
結構な量が、しかも無駄に書けるものです。
歌詞にするつもりのない部分
(世界観、主人格の立場、歌の後、今は・昔は、彼らはどうなった、etc)
イメージしたセリフなんかもどんどん書き出す。
先生が黒板に書いたものを写し取る(板書)くらいの気持ちで。
いわゆる無我夢中に描く。
むしろ、それが創作の基本なのかもしれません。
そういう考えだけが先行してダメだったという場合は、
1.考えている部分を自分で否定してみる
2.そうじゃない、これはあれこれこうだ、と思う(無意識に説明、擁護が入る)
3.いや、そうかもしれない、だったらこうなら?と考える
(理屈に対して、新しい方向性を模索する)
4.結果、想像へ繋がる
これをお験し下さい。
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Part.2〆
【Part.2】 気ままな歌詞描き講座
お読みいただき有難う御座いました。
内容にはあまり手を加えていませんが一応
旧verも残しておいてあります。
一度書いたものを書き直すのは難しいですね・・・(汗)
自分の名称が出るのは恥ずかしいのでタイトルを少々変更(苦笑)
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ご意見・ご感想
>羽間凛 様
エール有難う御座います。
書いておきながら、自分ができてないことも多いです(苦笑)
これからも勢いを原動力に頑張ります(゜-゜)ゝ
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羽間凛
ご意見・ご感想
結構時間かけての力作ですね。
がんばってくださいな。
間違ったことは言ってませんし、分かり易いです。と、エールを!
2009/04/30 02:49:30