憧憬の世界に 焦がれたお姫様
液晶の住人に 思いを馳せる

「あなたに伝えるわ」「愚かな夢の事」
同じ時 刻んできた 莫逆の友

「大丈夫」の言葉 風になり
『軽さ』は背中押し 羽ばたいた

飛び込み そこに 広がる景色は 
思ったよりも鮮やかで
眩しさにまた眩暈を堪えて
笑みを眺めた

成功の合図と 増える会話の鐘(ベル)
私から平穏を奪っていった

それは望んだこと?私の望むもの?
自己矛盾の二律背反 ねぇ許してよ

ふと響くノイズ 意味を成し
君の尊い姿 追いかけた

それはね 禁忌 犯したアイリス
恋でね花弁舞い散った
よく知る君が帰ってきたのと
胸躍らせる

煌く世界 日々に影が差し
『お姫様(あなた)』は『私』を求めた
「大丈夫」だと のたまう口元
笑みが零れた



しょうけいのせかいに こがれたおひめさま
えきしょうのじゅうにんに おもいをはせる

「あなたにつたえるわ」「おろかなゆめのこと」
おなじとき きざんできた ばくぎゃくのとも

「だいじょうぶ」のことば かぜになり
『かるさ』はせなかおし はばたいた

とびこみ そこに ひろがるけしきは
おもったよりもあざやかで
まぶしさにまためまいをこらえて
えみをながめた

せいこうのあいずと ふえるかいわのべる
わたしからへいおんをうばっていった

それはのぞんだこと?わたしののぞむもの?
じこむじゅんのにりつはいはん ねぇゆるしてよ

ふとひびくのいず いみをなし
きみのとうといすがた おいかけた

それはね きんき おかしたあいりす
こいでね かべんまいちった
よくしるきみがかえってきたのと
むねおどらせる

きらめくせかい ひびにかげがさし
『あなた』は『わたし』をもとめた
「だいじょうぶ」だと のたまうくちもと
えみがこぼれた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

アイリス

BETAcustom様への応募作品です。
https://piapro.jp/t/Rn9B

この素晴らしい曲にどういった詩をつけようかと考えた時に、折角素敵なイラストがあるのだからそこから物語を膨らませようと決めました。
テレビの中、煌びやかな芸能界に憧れる少女。
アイリスの花言葉は希望・吉報など前向きな未来を予感させるものが多く、まずは芸能人として成功してもらいました。
しかし花言葉なんかより、やはり曲を大事にしたい。
この曲にただただ明るい世界は似合わない、でもただ曇らせるのもつまらない。
そう思った結果、詩の主人公をイラストの子とは別人にしようと考えました。
この詩の主人公はイラストの女の子のように才能はありません。
そんな彼女は才能のある自分の親友を誇りに思っていました。
しかしただただ認められるのが人間ではありません。
そこには嫉妬があり、劣等感があり、しかし確かな友情があり。
強すぎる思いは独占欲をも孕んでいます。
そんな彼女が自分の感情で板挟みになる様、それを歌詞にしました。
そしてこの楽曲を聴いた人が、段々と歌の語り手に気付いていく。
そんな面白さを目指した歌詞になります。

閲覧数:144

投稿日:2022/12/01 20:57:06

文字数:763文字

カテゴリ:歌詞

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