君の細い首の あのぬくもりが
今もこの手の中で よみがえる

傍にいる だけで 幸せでした
どうしてかな 分かっていたはずなのに


いつも神様は 叶えはしない
けれど 抱き続けている この願い

願わくば どうか この一言を
君に伝える術(すべ)を  僕にください



君の 記憶に 耐え切れずに
足は ひとりでに 樹海へ向かう


気がつけなかったんだ
 君が微笑む相手が
 君と共に歩む人が
      ―――――僕じゃなくても良かったことに

ただ 君が 笑ってくれれば 
       ―――――それだけで良かったことに


君がいない場所の この冷たさが
犯した罪の重さを つきつける

君と 出会えたこと 幸せでした
どうしてかな 分かっていたはずなのに


君が好きだった クチナシの花
片手に 今日もこの地へ たどり着く

呟く言葉は むなしく消える
ごめんねと 無意識に繰り返す


君の微笑が 大好きでした
君が いない世界に 色は無い

胸を裂く痛み 赤い花びら
自分勝手 本当にそのとおりだね





願わくば どうか たった一言を
君に伝える術(すべ)を僕にください








ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

樹海に贈る葬送歌

「樹海の中の残酷歌」の彼視点の詩です。

自己満足でつくったものですので
「残酷歌」の背景補足用みたいなものです。


彼女と彼はそれぞれ、どんな一言を伝えたいのか
たくさんの解釈があるかもしれませんね。

閲覧数:229

投稿日:2008/10/24 17:22:23

文字数:508文字

カテゴリ:歌詞

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