「おいでよ」

A　お好きな席選んでお座り下さいな　久々のお客様
B　忘れかけた夢の話　たんと　聞かせ　願えますかしら？
A　じわり染みる　滴が描きはじめるのは　ココロの奥の景色
B　ばかげてるだとか逃げても　今も　残り　続けているだろ？

C　聞いてよ　夢の話だけれどもあのね
B　そう、続けて話してくれ
A　君の
B　夢の
AB　作り話でも

　屋根の上踊る鴉とか　空を飛ぶ魚の話とか

A　思い出して
B　幼い君が
A　ここで
B　紡いだ

AB　物語たち

　降り注ぐ　星形のキャンディ
　穴あきの　傘で受け止めたね

A　忘れないで
B　僕らに語った
A　君の
B　信じる
AB　物語の続き


A　迷っている？　進むこの先の道選び
　もっとよく見てごらんよ
B　崩れかけてる道ならば
　作り　直し　てしまえばいいさ
A　行きたい先選んでごらんよ　好きなように
　どこだっていいから
B　自分だけはどんな時も　見失わず　信じ続けてな

C　教えて　この道で大丈夫なのかを
A　ほら　振り向かなくていいよ
B　どこへ
A　行くも
B　君次第だから

　あべこべな標識壊して　新しく塗り替えてしまえば

A　自分だけの
B　センス信じて
A　夢の
B　続きを
AB　紡いでごらん

　空だけが飛ぶ場所じゃないさ　水だけが泳ぐ場所じゃないよ

A　空を泳ぎ
B　水中で羽ばたく
A　好きに
B　楽しむ
AB　君の物語で


A　退屈なんて
C　行方不明で
A　捜索願
C　いらないわ
B　拡がる波紋が描き出す
A　ココロの
B　景色は

　色褪せずに　おめかしのお喋りネズミが　剣を持ち武勇を語り出す

A　オバケ退治
B　硝子の靴で
A　そんな
B　デタラメ
AB　思い出すんだ

　脳内のお喋りな声は いつだって賑やか過ぎるけど

A　忘れないで
B　いつも傍にいるよ
A　君の
B　ココロの
AB　物語の中に
B　ほら
C　懐かしい声

「いるよ」