「葬列の列なる先にゃ、くろい森の朽ちた歯車。」
ふたりが夢みた未来は、空に遠くまわる。
彼は、昼も夜もひとり金の歯車を回すよ。
それは、この星とつながっていて、それが止まれば、世界も止まる。
少女は、青の河のほとり古い城に繋がれていた。
彼女の仕事はただ笑うこと。「できない」能無しは用無し。
「回せ、回せ、回せ、その命を焚べて スディバ。」
「笑え!笑え!笑え!その、こころを捧げよ。」
北風が吹いたら、終わるさ。
この苦しみのすべても。
ある日、少女は主人に連れられて、歯車見物にやって来た。
そこで、彼女は彼を見て、美しく微笑んだ。
ガラスの目からは、涙をひとしずく、
彼は、静かにその手をとめ、少女の手を取り、逃げ出した。
おとなたちは、誰も追わない。
「どうせ、奴らはこれでおしまいさ!(きっと誰かがなんとかするさ・・・)」
ふたりは、手を取り、明日に消えてゆく。古い契約は、置き去りにして。
静かに目を閉じ、船を漕ぎ出す。名も知らぬ、未来へ。
河を越えて、森を抜け、一歩でも遠くへ。
息を切らし、その命を燃やす スディバ。
明日、雪が降ったら消えるさ、ふたりの足跡も。
葬列の連なる先にゃ、くろい森の朽ちた歯車。
つくりものだった僕らは、止まった世界で
わらう。
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