「この生で成し遂げることは、優しさを貫くこと」
そう誓った兎はある日 老人と出会った

「どうか空腹から 私を救ってくれ」と

山を越え野を駆けて 獣に追われて逃げながら
だけど何も見つからず 落胆する老人の顔が浮かぶ


優しさを果たせぬのは 誓いを破ること
老人に火を与え 兎はこう言う

「おいしい食事を すぐに与えます」と

そのまま走り出して 兎は焚き火の中へ
「貴きあなたのために せめてこの命を差し出します」と


老人は祈る
「この兎のように優しく生きる」と


空から注ぐ光が 兎を包む

空に上る兎は 天の光に拾い上げられ
月の光となって その優しさで世界を照らしている

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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兎が月に棲む理由

古典「今昔物語集」の「三獣行菩薩道兎焼身語」をテーマに書いた曲です。
兎が月に棲んでいるのは、悲しも貴い理由がありました。

––渡した優しさが、また誰かへの優しさへと生まれ変わる時、その想いは報われる––

- 作詞/作曲 みるくかふぇ https://piapro.jp/hiroys_milkcafe Twitter: @hiroys_milkcafe
- イラスト EMU Twitter: @marico_w

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投稿日:2020/11/06 16:36:16

文字数:295文字

カテゴリ:歌詞

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